惣領冬実さんのマンガを実写化した映画「MARS(マース)~ただ、君を愛してる~」(耶雲哉治監督)が18日に公開される。複雑な過去を抱え刹那(せつな)的に生きる樫野零を演じた人気グループ「Kis-My-Ft2(キスマイフットツー)」の藤ケ谷太輔さんと、零に特別な感情と強い執着を持つ桐島牧生を演じた窪田正孝さんがダブル主演し、周囲から孤立して生きる麻生キラを飯豊まりえさんが演じた痛く切ない三角関係を描くラブストーリー。山崎紘菜さんや稲葉友さんらも出演している。
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「MARS」は、1996~2000年に少女マンガ誌「別冊フレンド」(講談社)で連載されたマンガが原作。今年1月期に日本テレビで連続ドラマが放送された。心に傷を抱える零(藤ケ谷さん)とキラ(飯豊さん)は海で出会い、互いに引かれ合い、恋に落ちる。そこに零の死んだ弟・聖の親友・牧生(窪田さん)が転校してくる。零とキラのよき理解者のように見えた牧生だが、実は零の持つ「怒りに火がつくと抑えられない激しい凶暴性」という秘めた一面に強く憧れていた。キラと一緒にいることで変わりつつある零を許せず、牧生はキラの忌わしい過去を突き止め、2人を引き裂こうとするが……というストーリー。
ドラマ版に引き続いての実写化となる映画版は、冒頭に物語のバックボーンを解説するシーンがあるため、映画だけを見ても十分に楽しめる。ただ、牧生が執着するキラと出会う前の零の描写があまりないため、牧生の狂気にも似た行動原理が理解しにくく、もう少し盛り込んでほしかった感はある。そうはいっても、牧生を演じる窪田さんの演技は鬼気迫るものがあり、怖いくらいのはまり役だ。過去のトラウマを抱えつつも真っすぐで純粋なキラを演じる飯豊さんと、キラと出会ったことで大切な人を守る強さに気付いていく零を演じる藤ケ谷さんの好演が三者三様でドラマを盛り上げる。王道のラブストーリーかと思いきや、男同士の複雑な感情やサスペンス要素など異色の展開で思いのほか男性でも楽しめる。18日からTOHOシネマズ新宿(東京都新宿区)ほか全国で公開。(遠藤政樹/フリーライター)
<プロフィル>
えんどう・まさき=アニメやマンガ、音楽にゲームなど、ジャンルを問わず活動するフリーの編集者・ライター。イラストレーターやフォトショップはもちろん、インタビュー、撮影もオーケーと、どこへでも行き、なんでもこなす、吉川晃司さんをこよなく愛する自称“業界の便利屋”。
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