女優の高畑充希さん主演のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「とと姉ちゃん」の第20週「常子、商品試験を始める」(15~20日放送)で、坂口健太郎さんが演じる星野武蔵が約2カ月ぶりに再登場する。“葉っぱのあんちゃん”などと人気になった星野は、常子にプロポーズを断られてから、戦争を経て、2児の父となって登場。星野の出番がなくなった約2カ月間、喪失感に悩まされるファンの間で“武蔵ロス”という言葉も話題になったが、坂口さんは「葉っぱのあんちゃんが大人になって出てきます」と語る。再登場する星野の変化とは……。坂口さんに星野への思いを聞いた。
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「とと姉ちゃん」は、生活総合誌「暮しの手帖」創業者の大橋鎭子(しずこ)の軌跡をモチーフとしたドラマ。11歳で父を亡くしたことを境に家族の父代わりとなった小橋常子が浜松から上京し、女性向けの雑誌を創刊。高度経済成長期を生きる女性に支持されていく……というストーリー。
坂口さんが演じる星野は、青春時代の常子を支える青年。帝大で植物学者を目指し、新種探しに没頭していて、植物の話になると我を忘れるほどの学者肌。恋愛下手で、互いに鈍感な常子ととんちんかんな話になることもあった。大阪で研究職として呼ばれたことを機に、常子にプロポーズするが、常子は家族を支えることを選び、星野は一人大阪に旅立っていった。
星野が再登場するのは、常子にプロポーズした第10週「常子、プロポーズされる」(6月6~11日放送)以来、約2カ月ぶり。星野は、子供が2人いて、妻とは死別するなど戦争も経て、大きく変化した姿を見せる。坂口さんが同ドラマの撮影に戻ってきたのも約3カ月ぶりで「星野には、あんまり変わってほしくないな……とは思っていました。子供がいるとは想像していなかった。子供がいるのは、僕にとっては新しい感覚でしたね」と語る。
“大人”になった星野を演じるにあたり「常子と会っていない期間に起きたことが大事だと思った。徴兵され、奥さんが亡くなり、星野の中で衝撃が大きかったと思う。ただ、星野が“陰”に入ったら、常子にすてきだと思ってもらえないかもしれないので、そこは深く掘り下げないようにしました。成長しているところもあるけれど、残っているところもある。変わらないところは変わらずいきたい」という。
星野は父として登場することから、子役との共演シーンが多く、坂口さんは「子供とお芝居をすることが楽しい」と喜ぶ。「自分が父となることを想像することは?」と聞いてみると「しないですね。(演技では)想像の域を出ないところはありますね」と笑顔で話す。
星野の変化は、ファンにとって寂しいところもあるかもしれないが、坂口さんは「昔の星野を思い出してほしいところもあり、思い出していただけるようなシーンもあります。ただ、少し落ち着かせて演じたところはあります」とも話す。
星野の出番がなくなった約2カ月間、喪失感に悩まされるファンの間で“武蔵ロス”という言葉も生まれた。坂口さんは、反響について「地方に行った時“植物の人”と呼ばれるなど反響がありますね。星野はメガネに学生帽なので、気付かれないかな?と思ったけど、声をかけていただくことが増えた。僕自身が好きな役なので、うれしいですね」と明かす。
「(常子と星野、2人の子供の)4人で過ごすシーンは、家族にも見えます。楽しみにしてほしいですね」と話す坂口さん。常子と星野の関係も気になるところで「僕個人としては『結ばれていいんじゃないかな?』と思っています」と期待を寄せる。常子と星野の関係を含めて今後の展開が注目される。
「とと姉ちゃん」はNHK総合で月~土曜午前8時ほかで放送。全156回を予定。
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