名探偵コナン
#1143「乱歩邸殺人事件(後編)」
11月23日(土)放送分
人気アニメ「<物語>シリーズ」の劇場版新作「傷物語<2熱血篇>」(新房昭之総監督、尾石達也監督)が19日に公開される。2009年のテレビアニメの放送から約7年にわたって主人公・阿良々木暦(あららぎ・こよみ)を演じているのが人気声優の神谷浩史さんだ。神谷さんに阿良々木や新作への思いを聞いた。
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「<物語>シリーズ」は西尾維新さんの小説。阿良々木暦ら少年少女と怪異にまつわるドラマが描かれ、テレビアニメ版も人気を集めた。「傷物語」は、同シリーズのもっとも過去を描いた前日譚で、劇場版アニメとして「鉄血篇」「熱血篇」「冷血篇」の3部作が製作される。
神谷さんと「<物語>シリーズ」を手がける新房総監督、アニメ制作会社「シャフト」の関係は深く、「月詠 -MOON PHASE-」「さよなら絶望先生」などさまざまな作品でタッグを組んできた。「期待は絶対裏切りたくない。関係性が密になるほど、期待されていることを超えないと、次の作品につながらない。信頼関係の中でキャスティングされたことに正しく恩返ししたい」という強い思いがあるという。
約7年にわたり阿良々木を演じている神谷さん。阿良々木というキャラクターとの出会いは運命的だった。「普段は、(アニメの原作を読んで)キャラクターが自分の声でしゃべっていることがなかなか想像できないこともある。キャラクターが僕じゃない声で聞こえてくるんです。ただ、阿良々木暦は原作を読み、最初からなぜか僕と同じような声帯かもしれない……と思った。そんなことを感じたキャラクターは初めて」と振り返る。
「<物語>シリーズ」は、阿良々木のモノローグが多いのが特徴だ。「モノローグで説明する難しさはあります。ただ、今、ここでどう思っているかを状況を克明にしていくことで、正しく情報を提供できるメリットもあります。ただ、やる側は大変ですよ(笑い)」と苦労を明かす。
約7年にわたって演じる中での変化については「始まったのが7年前と考えると、当然、微妙な違いがあるかもしれません。成長できていたらいいな……とは思いますね。7年分の蓄積で表現できる部分もあるので、難しくはあるけど楽しいです」と話す。
「傷物語」は“前日譚”ということで意識したことについて「原作を最初に読んだ時の阿良々木の印象は、コミュニケーションに対して前向きではないということ。『傷物語』は、シリーズの最初に当たる物語なので、そこは強めに表現しています」と語る。
インタビュー中、神谷さんがアフレコで使用した台本を目にする機会もあった。台本にはびっしりと書き込みがあり、神谷さんは「原作を読んで、拾ったことを書いています。7年分のシリーズへの理解もありますが、原作から拾ったものを足していくんです」と説明する。
神谷さんが原作に向き合う姿勢はストイックそのものだ。「僕には当たり前のことしかできない。(ほかの声優の)皆さんは、こういうことをしなくてもできるんだと思います。僕から見ると、皆さんは当たり前以上のことができる。みんなに追いつけないんじゃないかな……という恐怖感があるんです」と明かす。
さらに「アフレコの前にできる限りのことをやりたいんです。基本的なことをやっておいて、プラスアルファは現場でディスカッションしながら勝負していく。現場では(共演者と)感情がぶつかってどんどん(演技が)変わる。思いもよらない高いステージにたどりつくこともあります。そこが面白いんですよね」ともうれしそうに話す。
「傷物語<2熱血篇>」では、阿良々木と3人の吸血鬼ハンターの激しいバトルも描かれる。吸血鬼ハンターを演じるのがエピソード役の入野自由さん、ドラマツルギー役の江原正士さん、ギロチンカッター役の大塚芳忠さんだ。神谷さんは吸血鬼ハンターを演じる3人について「江原さんのドラマツルギーは倒せないなあ……。入野自由は年下だけど、キャリアは彼の方が上。全力でバトルをさせていただきました。ギロチンカッターは好きですね。芳忠さんの一人称が“僕”なのがたまらないです。“3バトル”あるので、疲れましたよ……」と話す。
バトル以外の見どころについては「今回は(ヒロインの)羽川翼です。めちゃくちゃ可愛いです。猛烈に青春していますよ。バトルの激しいところと、羽川との青春のギャップがすごい!」と力強く語る。「<物語>シリーズ」には、羽川を初めとした個性的な女性キャラクターが数多く登場するが「個人的に好きなキャラクター」について聞いてみると「羽川です!」と即答する。
「傷物語」は3部作で、第3部「冷血篇」の公開も控えている。ストイックに阿良々木を演じる神谷さんの演技が今後も注目される。
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2024年11月24日 16:00時点
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