名探偵コナン
#1146「汽笛の聞こえる古書店4」
12月21日(土)放送分
2013年に長編アニメの制作の“引退宣言”をした宮崎駿監督が、初めてCGを本格的に使って短編アニメ「毛虫のボロ」を制作する姿を追うドキュメンタリー番組「NHKスペシャル 終わらない人 宮崎駿」が、NHK総合で13日に放送される。番組では、引退宣言後、「リタイアじじい」「世捨て人」などと自称していた宮崎監督に約2年間にわたって密着し、CGアニメを作り、若き才能と触れ合いながら、“復活”する姿を追っており、再び長編アニメに意欲を燃やす衝撃の発言も飛び出す。撮影の裏側に迫った。
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番組を手がけるNHKの大型企画開発センターの荒川格チーフプロデューサー(CP)は、約10年にわたって宮崎監督に密着し、ストイックにアニメを作る姿を見てきた人物だ。引退宣言後の宮崎監督について「ネガティブな言葉が多く、小さくなってしまった……」としながらも、CGを本格的に使った短編アニメ「毛虫のボロ」を制作することになり、「心に火が付いて、再び立ち上がる」と明かす。
宮崎監督は08年公開の「崖の上のポニョ」以降、CGを使用するのをやめたが、「毛虫のボロ」をCGで制作することになった。荒川CPは「宮崎さんはCGにすごく期待をする。手描きで0.1ミリ単位のニュアンスを大事にして作ってきた方ですので、CGで作ることでフラストレーションもある。また、日本では海外のCGアニメのような作り方はなかなかできない。宮崎さんならではのCGアニメを作っていくことになる」と話す。番組では手描きにこだわってきた宮崎監督がタブレットと格闘するなど、意外な姿も見られるという。
荒川CPは「(アニメ制作)スタジオは人を食って生きていく、才能を食べる……などと言われることもあります。宮崎さんは若いクリエーターから刺激を受ける。怒ったり、ぶつかり合い、よみがえっていく」と復活を喜ぶ。また、NHK制作局の池田由紀CPは「番組では、厳しかったり、人間らしいさまざまな面のある宮崎さんを見られます。今までのイメージとは違う一面も発見できるかもしれません」と自信を見せる。
スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーも「『毛虫のボロ』は、宮さん(宮崎監督)にとってCGとの格闘でした。ある時は喜んだり、ある時は絶望したり。その繰り返しでした。宮崎駿は、死ぬまで映画を作る人です。ジブリは、宮さんが映画を作り続ける限り、続きます」と話す。“終わらない人”宮崎監督は、CGアニメを作る中で、ついには長編アニメの制作にも意欲を見せる。番組は、宮崎監督の再始動の決意、意外な一面などが見られることから、アニメ史に残る貴重なドキュメンタリーになりそうだ。
「NHKスペシャル 終わらない人 宮崎駿」はNHK総合で13日午後9時に放送。
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