滝藤賢一:昭和家電収集家役の苦労は「くしゃみ」 監督から繰り返しダメ出し

NHK名古屋放送局で主演単発ドラマ「三重発地域ドラマ ラジカセ」の会見を行った滝藤賢一さん
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NHK名古屋放送局で主演単発ドラマ「三重発地域ドラマ ラジカセ」の会見を行った滝藤賢一さん

 俳優の滝藤賢一さんが24日、12月にNHK・BSプレミアムで放送される主演単発ドラマ「三重発地域ドラマ ラジカセ」の会見をNHK名古屋放送局(名古屋市東区)で行った。ドラマは三重県の伊賀市、名張市が舞台で、昭和家電を自宅の倉庫いっぱいに収集し変人扱いされている45歳の男・有山正人を演じた滝藤さんは、役柄で繰り返しするくしゃみに苦労したといい、「監督のこだわりがすごかった。何回もして『そういうくしゃみじゃない』って言われることが、かなりありました」と撮影を振り返った。

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 くしゃみは、人とコミュニケーションを取るのが苦手な有山が、言いたいことが言えなくなってしまう時に出るもので、劇中でたびたび登場する。滝藤さんは「(くしゃみは)なかなか自分の生理と合わないと演技でも出ない。僕は芝居をするときにテンポを優先してしまうので、言葉が出なくて出なくて……。(くしゃみが)出るという監督の演出に合わせるのが大変でした」と述懐。伊賀弁にも苦労したといい、「言葉が関西寄りなことに驚いた。弟が(同じ三重県の)鈴鹿にいるので、弟に方言指導を頼もうかと思いましたけど、弟のしゃべる言葉と全く違うので焦りましたね」と振り返った。

 ドラマはNHK津放送局が4年ぶりに制作。連続ドラマ「明日があるさ」(日本テレビ系)、「妄想彼女」(フジテレビ系)などの脚本家・大野敏哉さんが手がけたオリジナル作で、昭和家電の収集家の有山(滝藤さん)が、古いカセットテープをきっかけに、孤独を抱える9歳の少年・将太(向鈴鳥=むかい・すずと君)と出会い、心の距離を縮めていく……という物語。将太の母を安藤玉恵さんが演じ、スナックのママ役でキムラ緑子さんも出演する。

 今夏、10日間にわたり、伊賀市などで撮影したという滝藤さんは、「かんかん照りのとても暑い中での撮影でした。なかなかその場所(作品の舞台)で、その作品のことだけ考えてやれるということはないので、すごく準備をしましたし、思い入れのある作品になりました」とコメント。コミカルなシーンから、シリアスなシーンまで盛りだくさんで「勝負シーンばかり。何回見ても発見がある」と自信をのぞかせていた。

 会見には、NHK津放送局の遠山哲也チーフプロデューサー、演出を担当したNHK名古屋放送局の桑野智宏ディレクターも出席。挿入歌に井上陽水さん、「キャンディーズ」などの昭和歌謡を採用しており、桑野ディレクターは「メロディーを聴くだけで懐かしい。(音楽でも)昭和を感じてもらいたい」とアピールした。

 放送はBSプレミアムで12月21日午後10時から。また、NHK津放送局では昭和家電の写真と思い出を募集しており、応募の中から一部をホームページなどで紹介する予定。

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