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マンガ質問状:「映像研には手を出すな!」 女子高生がアニメ制作 斬新な“パース吹き出し”も

アニメ マンガ
「映像研には手を出すな!」1巻のカバー

  話題のマンガの魅力を担当編集が語る「マンガ質問状」。今回は、女子高生がアニメ制作に打ち込む姿を描いた「映像研には手を出すな!」です。「ビッグコミックスピリッツ」(小学館)の寺澤広蔵さんに作品の魅力を聞きました。

 --この作品の魅力は?

 3人の女子高生がアニメ制作で“最強の世界(映像)”を作り出す青春ストーリーです。一人では第一歩が踏み出せない想像(妄想!?)力豊かな主人公の浅草みどり、カリスマ読者モデルで財閥令嬢とウワサされる水崎ツバメ、常にお金もうけを考えていてプロデューサー的存在の金森さやかの3人が映像研究同好会を立ち上げ、アニメ制作に打ち込んでいきます。

 特に主人公の浅草は少年のような冒険心を持っていて「友達になりたい!」と読者の方からメッセージをいただきます。浅草が想像で作り出すプロペラスカートや部室宇宙船、個人防衛戦車などの図解ページも、宮崎駿さんの「雑想ノート」「妄想ノート」を見ているようで楽しいとのお声もいただきます。

 また、吹き出しにパースがついているのが、これまでのマンガにはなかった新しい表現方法ということで皆さんに大きな反響をいただいております。風景の中にキャラクターたちが溶け込んで、その場にいる感じが出せないかということで作者の大童澄瞳(おおわら・すみと)さんが試行錯誤された結果、この“パース吹き出し”を考え出されたと聞いています。

 --作品が生まれたきっかけは?

 コミティア(同人誌即売会)で大童さんが発表されていた作品がまさに“独特の世界観”を持っていました。ドラえもん、落語、空想科学……と、いろいろなものに興味を持たれていて、マニアックで造詣がとても深かったので、大童さんの好きな世界をマンガにしてもらったら、きっとファンになってくれる方がいるなと思いました。ただ、間口は広く、懐は深く……と考えて、広い間口からマニアックで奥深い大童さんの世界へと読者の方に入っていっていただければと思って、大童さんと相談した結果、アニメ・映像制作というテーマ(間口)が決まりました。

 --編集の際、苦労した点、面白かったエピソードを教えてください。

 大童さんがいろいろなアイデアをお持ちなのであまり苦労はありません。例えば、彼女たちの部室を基に部室船(宇宙船)が妄想されるのですが、船体は「上下を持ったデザインだが重力制御機能は高額オプションなので無重力状態で運用する」とか、船体に開いた穴の修復では穴の形からデブリ(宇宙ゴミ)の衝突角度を予想したりする。彼女たちが通うダンジョンみたいな高校や、アニメで作られる風車、戦車、飛行ポッドなどもどれも設定がしっかりしているのですが、資料集めなどは大童さんが独学で学んで考えていらっしゃいます。“パース吹き出し”に合わせてパースをつけたネームを配置するのが唯一、製版所の方泣かせではありますが(笑い)。

 --今後の展開は?

 12日発売の第1巻では、主人公たちが同好会の予算獲得のために初めての映像制作に取り組みます。第2巻からはそこで存在感を示した彼女たちに、ほかの研究会からの新しい依頼が……。さらなる大きな舞台や目的で映像制作しながら成長していく彼女たちにご注目いただければうれしいです。

 --読者へ一言お願いします。

 今作は背景フェチ、構図フェチ、設定フェチなどいろんなフェチが詰まっています(笑い)。ちょっと文字の羅列になって申し訳ないですが、次のようなワードにピンときた方には必ず刺さると思います!

「団地」「廃虚」「荒廃した世界」「どんぐり」「水没都市」「水没団地群」「メカ」「ロボ」「戦闘少女」「秘密基地」「戦車」「探検」「冒険」「タヌキ」「うさぎ」「スチームパンク」「宇宙ラーメン」「宇宙船」「サイバーパンク」「SF」「裏路地」「銭湯」「スペースデブリ」「松ぼっくり」「水上建築」……

 彼女たちの創造と想像の世界を一緒に冒険したい方、ぜひお手に取ってみていただければ幸いです!

 小学館 ビッグコミックスピリッツ編集部 寺澤広蔵

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