MD松尾のヒット解析:ヒット不在で“お年玉商戦”は苦戦 キングダムハーツ、ダンガンロンパなど発売

 TSUTAYAで加盟店にゲームソフトの商品提案をしているマーチャンダイザー(MD)の松尾武人さん。バイヤー歴10年以上の松尾さんは、その経験からソフトの特徴に合わせた商品展開を得意としている。ベテランバイヤーがヒットの流れを解析し、今後の動きを予想する。

ウナギノボリ

 年末年始の売れ行きを振り返ってみると、年末までは良かったものの、年が明けてからの三が日の売れ行きが良くありませんでした。一つには2015年の「モンスターハンタークロス」(3DS、カプコン)に該当するような国民的なタイトルがなかったことが理由として挙げられるでしょう。三が日の“お年玉商戦”が悪かったということから、人からのプレゼントではなく、「自分で買う」タイトルがなかったということだと思います。また、今回はWiiUに動きがなかったことも売り上げに影響を与えていますね。

 ◇今週の動き

 例年だと年明けは新作に乏しく厳しい売り上げとなるのですが、今年は注目のタイトルが続々と発売されるため、大いに盛り上がるでしょう。トップは「キングダム ハーツ HD 2.8 ファイナル チャプター プロローグ」(PS4、スクウェア・エニックス)で、「ニューダンガンロンパV3」(PS4・Vita、マーベラス)が続く展開か。「キングダム ハーツ」は予約が絶好調で大いに期待したいところ。「ニューダンガンロンパ」の予約はまずまずという印象ですが、今回キャラクターをを一新したこともあり、シリーズファンの中にもとりあえず様子見している人がいるということかもしれません。

 ◇ランキングは次の通り(12月26日~1月1日・TSUTAYA調べ・限定版含む)

1位 桃太郎電鉄2017(3DS)

2位 スーパーマリオメーカー for ニンテンドー3DS(3DS)

3位 ポケットモンスター サン(3DS)

4位 ポケットモンスター ムーン(3DS)

5位 妖怪ウォッチ スキヤキ(3DS)

6位 龍が如く6(PS4)

7位 ファイナルファンタジー15(PS4)

8位 実況パワフルプロ野球 ヒーローズ(3DS)

9位 Miitopia(3DS)

10位 サガ スカーレットグレイス(Vita)

 1月2~8日のランキング

1位 スーパーマリオメーカー for ニンテンドー3DS(3DS)

2位 桃太郎電鉄2017(3DS)

3位 ポケットモンスター サン(3DS)

4位 ポケットモンスター ムーン(3DS)

5位 実況パワフルプロ野球 ヒーローズ(3DS)

6位 龍が如く6(PS4)

7位 Miitopia(3DS)

8位 ファイナルファンタジー15(PS4)

9位 マインクラフト(Vita)

10位 とびだせ どうぶつの森 amiibo+(3DS)

 ◇プロフィル

 松尾武人(まつお・たけと) TSUTAYAゲームリサイクル企画グループ リーダー

 「GAME TSUTAYA」加盟約550店に新作ゲームの商品提案をするマーチャンダイザー。1996年から家電量販店でゲームのバイヤーを担当。2002年にTSUTAYA入社後も一貫してバイヤーの道を歩んできた。ネオジオCDを2台購入したほどの格闘ゲーム好きだったが、現在は携帯版ドラクエなどで遊ぶ日々が続いている。

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