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飯豊まりえ:インタビュー・上 「暗黒女子」監督の愛あるダメ出しに…

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映画「暗黒女子」について語った飯豊まりえさん

 女優の飯豊まりえさんが、宗教団体「幸福の科学」への出家を表明したことで話題となった清水富美加さんとダブル主演した映画「暗黒女子」(耶雲哉治監督)が全国で公開中だ。。聖母マリア女子高等学院で、経営者の娘にして全校生徒の憧れの存在だった白石いつみ(飯豊さん)が校舎の屋上から謎の転落死を遂げ、その死を巡って謎が謎を呼び……という学園ミステリー。「あなたの予測をすべてブチ壊す驚愕(きょうがく)のラスト24分!」と銘打っているだけあり、ラストの大どんでん返しの謎解きが用意されている。飯豊さんに撮影秘話などを聞いたインタビューを2回にわたって掲載する。

 ◇女子高の憧れの的が謎の死を遂げる

 「暗黒女子」は、秋吉理香子さんの同名の“イヤミス”(読後に嫌な気持ちになるミステリー)小説が原作。セレブ女子高生たちが通う「聖母マリア女子高等学院」で、全校生徒憧れの的の文学サークル会長の白石いつみ(飯豊さん)が謎の死を遂げる。文学サークルの誰かが彼女を殺したといううわさが立ち、いつみの親友だった澄川小百合(清水さん)が会長となり、「いつみの死」をテーマにした自作の物語を朗読する定例会を開催する。サークルのメンバーはそれぞれ別の“犯人”を告発する物語を朗読していくが……というストーリー。清水さん、飯豊さんのほか清野菜名さん、玉城ティナさん、小島梨里杏さん、平祐奈さんらが出演している。

 ◇女子高生には“根拠のない無敵感”がある

 ――今作はイヤミスといわれるジャンルですけれども、初めてミステリー作品を演じてみていかがでしたか。

 お話はすごく面白いんですけれど、演じたらすごく大変で、これは私が頑張らないと全然怖くなくなっちゃうと思ってすごくプレッシャーに感じました。ですけれど、自分自身に“根拠のない無敵感”というものが高校時代にあったので、そこを武器にして思い出してやろうと思いましたね。

 ――実際に自分が高校生だったときの気持ちを思い出しましたか。

 あのときの無敵感はなんだったんだろうって。大人でもない、子供でもない、だから何をしてもいいんだ。今しかない! 高校生はなんでもやってもいい!と思っていたので、大人と話すのも全然怖くなかったですし、同世代の子たちと話すもの全然抵抗なかったけれども、最近、高校生と話すのがすごく怖くて。何考えているんだろうって。この作品をやってから余計に考えるようになっちゃって。多面性は誰しも持っているけれど、それを全面に出しているのが高校生だと思うので、恐ろしいなと思いつつ、これは絶対に面白い、頑張ろうと思ってやっていました。

 ――女子高が舞台ということで共演者に同世代の女性が多かったと思うんですけれど、撮影の雰囲気は?

 私は役に追いこまれていて、切羽詰まっていたんですけれど、(清水)富美加ちゃんが笑いをとってくれていて、全然“暗黒感”がないキャスティングだったんです(笑い)。みんな本当に明るくてふわふわしていて、すごく居心地はよかったです。スタートがかかってからの居心地の悪さは半端なかったんですけれど、カットがかかってからは本当にすごくいやすい空間でしたね。

 ――女子高の雰囲気って慣れました?

 私は結構世渡り上手なところがあるので(笑い)。こういう子たちとは友達には絶対なりたくないけれど、こういうところにいても大丈夫だろうなと思いました。この間、女子高に行く機会がありまして、女の子たちがすごく強かったんです。ちゃんと言葉を伝えるし、すごく肝が据わっているし、度胸があるし、ちょっとヒエラルキーも見えちゃったんですね。誰が強い、誰が弱いという。そこを見た時に“女子高あるある”を確信しました。これは女子高あるあるが詰まっている映画だなと思います。

 ――実際、自分が女子高生だったら、どういうポジションだったと思いますか。

 私は……。小百合(清水さん)かな。「応援する」と言って結構応援している方だと思うし、意見もちゃんと言うし。あまり高望みしていない感じですね。でも自分のイメージは常に思っている。出してないですけれど。小百合の部分はすごく分かります。

 ◇耶雲監督は“鬼監督”になっていた

 ――いつも明るい役が多い飯豊さんですが、いつもの表情じゃないものを出さなくてはいけないので工夫したことはありますか。

 自分にないものだったので最初は「無理~」と思ったんですけれど、「無……」と言ったら監督に怒られると思ったので、これはやるしかないんだと思って頑張ってやりました。実際に予告で飛び降りるシーンもスタントではなくて自分でやって、あのときに初めて(周囲から)歓声が(上がった)。みんな拍手してくれて。もう本当に、この期間は切羽詰まっていましたね。

 ――耶雲監督とは「MARS」以来ですが、愛のあるダメ出しとかもありましたか。

 かなりありましたね(笑い)。(他のキャストの)みんなとは対応が違うんです。みんなにはもっとマイルドに優しく言っていて、私にだけあからさまに違う。最後の方まで嫌われているんじゃないかと思っていたんですけれど。「MARS」で一緒だったのですごく甘えていて。優しい監督の顔しか知らなかったので大丈夫だと思っていたんですけれど、今回はだめでした。鬼監督になっていました。

 ――どんなダメ出しがあったんですか。

 本読みの時点で「一番だめだったの分かってる?」って言われて。自分の延長線上で演じてしまうことが多いんですけれど、それじゃだめだといわれて。「Wの悲劇」見て来てって。少し芝居がかったような演技にしてくれといわれました。そこも難しかったですし、本当に自分にないものを出さなくちゃいけなくて……。「自信がないのが(演技に)出ているよ」といわれて。途中で本当に「なんでいつみちゃんを私にしたんだ!」と思っていたんですけれど、それって(自分の中にその)要素がないからこそ(観客を)裏切ることができる。いままでにない役で違う一面も見てもらえるチャンスだからって、監督が手伝ってくださったんだなと。それって終わってから気づきなしたけれど、撮影中は監督の笑顔をいつ見られるんだろうと思いながらやっていました。

 ――これまでにない一面を引き出して演じた作品ということですが、改めて飯豊さんにとってこれはどんな作品になりました?

 一生忘れることのない作品になったと思います。たぶん、いつみちゃんという役は誰もがやってみたいと思うような役柄だと思うんですけれど、自分に根拠なしでできるだろうと思っていたんですが、今回追い込まれたし、だめだなと思うこともたくさんあって、それが10代のうちに経験できて本当に大きかったと思います。撮っているときは本当につらくて、絶対、もう1回やれとなったらヒーとなっちゃいますけれど、あの経験は本当にできて幸せだったなと思いますね。

 <プロフィル>

 1998年1月5日生まれ、千葉県出身。2008年に「ニコ☆プチ」でモデルデビュー。その後、「ニコラ」専属モデルを経て、現在「セブンティーン」専属モデルを務める。女優としても活動を始め、連続ドラマ「MARS~ただ、君を愛してる~」と映画版(共に16年)のヒロイン役で注目される。その他の出演作は、「花の冠」(12年)、「幽かな彼女」(13年)、「太陽の罠」(13年)、「あすなろ三三七拍子」(14年)、NHK連続テレビ小説「まれ」(15年)、「無痛 ~診える眼~」(15年)、「アルジャーノンに花束を」(15年)、「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」(15年)、「お迎えデス。」(16年)、「好きな人がいること」(16年)、「嫌われる勇気」(17年)、映画「きょうのキラ君」(17年)などがある。

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