俳優のディーン・フジオカさんが、人気グループ「TOKIO」の長瀬智也さん主演映画「空飛ぶタイヤ」(本木克英監督)に出演することが17日、明らかになった。フジオカさんはホープ自動車のカスタマー戦略課課長・沢田悠太を演じる。フジオカさんは、トラック脱輪事故で整備不良を疑われる運送会社社長・赤松徳郎役の長瀬さんと今回が初共演で、原作にはない、2人が直接対峙(たいじ)する映画オリジナルのシーンもあるという。
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フジオカさん演じる沢田は、赤松からの再三の再調査要求を疎ましく思いながらも、自らも調査内容を疑問に思い調べていくうちに、会社がひた隠す重大な事実に気づき、自らの心の内の正義と、大企業のサラリーマンとしての自分の立場に揺れていく……という役どころ。
2人はクランクインから「ずっと音楽の話で盛り上がっている」といい、長瀬さんはフジオカさんについて「全然気取らないし、お芝居に集中する時はしっかり集中するし、とても楽しい人。感覚的に自分に近いものを感じています」といい、フジオカさんも長瀬さんの印象を「現場でずっとお話しさせていただいてますが、本当に気持ちの良くて楽しい方です。スカッと晴れた日のカリフォルニアみたいなイメージ」と明かしている。
また“対決”シーンについて、長瀬さんは「この作品にとって意味のあるシーンになった」と自信をのぞかせ、フジオカさんも「赤松と沢田は立場が全く違いますが、正義に対して近い価値観を持った2人がぶつかり合い、最終的にはそれぞれの戦いを全うしていく。こういう人たちがいたら世の中いい方向に行くんじゃないかなと、希望を感じながら演じることができました。きっといい画が撮れていると思います」と満足そうに振り返った。
映画は、池井戸潤さんのベストセラー小説が原作。ある日突然起こったトラックの脱輪事故で一人の主婦が亡くなり、事故を起こした運送会社の社長・赤松徳郎(長瀬さん)は整備不良を疑われ、世間やマスコミからバッシングされる。赤松はトラックの構造そのものの欠陥を疑い、製造元のホープ自動車へ再調査を要求するが、調査は遅々として進まない。いらだつ赤松は自らの足で調査を始めるが、そこには実は大企業の“リコール隠し”が存在していた……というストーリー。2018年公開。
本木監督は初めて起用したフジオカさんについて、「男から見てもため息が出るほど美しい容姿と、鍛え抜かれた肉体から発するキレの良い所作に、往年の日本映画の二枚目俳優を彷彿(ほうふつ)とさせられました。『エリートの沢田ここにあり』と思えるストイックさと知性もあふれて、ただただ見ほれるばかりでした」と語っている。
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