女優の松風理咲さんが初主演する映画「トモシビ 銚子電鉄6.4kmの軌跡」(杉山泰一監督)が、20日に全国公開される。吉野翠さんの小説「トモシビ~銚子電鉄の小さな奇蹟~」(TO文庫)が原作。開業95周年を迎えた千葉のローカル線・銚子電鉄が舞台だ。松風さん演じる女子高校生の椎名杏子が、銚子電鉄を盛り上げるイベントとして、高校生ランナーがリレーで電車と競走する「銚子駅DEN」を思い付き、実現のために奔走する……というストーリー。高校生ランナーと、電車を支える人々や電車と共に地元で暮らす人々との交流を描いている。松風さんに初主演の思い、撮影の苦労を聞いた。
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――初主演の感想は?
オーディション(で主役に決定)だったんですけれど、台本を読ませていただいた時から、この真っすぐな女の子の役をやってみたいと思っていたので、決まった時はうれしかったです。主演なので、自分がしっかりとしなきゃいけないなと思う部分があったので、たくさん台本を読んで、自分の中で練習したりしました。
――演じた杏子は、どういう女の子ですか?
本当に明るくて、高校の友達ともすごく仲が良くて、一つのことをやると決めたら、ちゃんと真っすぐやる女の子。私自身も同じ年くらいなので分かるんですけれど、家族とは、母親だったりとかは、ちょっとギクシャクするというか、言いたいことが言えない部分があった。そういうところは似ている部分があったので、やりやすかったです。
――杉山監督や、お笑いコンビ「よゐこ」の有野晋哉さんら共演者の印象は?
(監督は)リハーサルが終わった時に、杏子ちゃんの気持ちを話してくださったりした。ただ歩くだけのシーンでも、例えばポスターを見た時に「こういう気持ちで見ている」とか細かく伝えてくださって、すごく優しくて、楽しかったです。
(共演者は)本当に皆さん優しくて明るくて、空き時間にたくさんお話ししたり、せりふの練習をしたり、すごくアットホームな感じで撮影できました。
――印象に残っていることは?
撮影は、実際の電車と時間を合わせたりしなきゃいけなくて、それが大変でした。一回、電車に乗るシーンがあったんですけれど、最初に撮った時はドアが開かなくて(NGになった)。それで緊張しちゃって、それ(乗車すること)に気を取られてガチガチになってました(笑い)。
(完成した映像を)後で見た時に、もうちょっとそこはリラックスすればよかったなと思いました。(電車の)スピードとかも、実際に見てみないと分からない。(電車と競走のシーンで一緒に)走って合わせるシーンもあったので、電車の発車時間もあっ結構大変でした。
――映画の見どころを教えてください。
私と同じくらいの年齢の方なら、友達との関係とか、母親との関係は、等身大で演じているのを見ていただけると思います。駅伝でたすきをつなぐ時にいろんな物語があるので、「たすきは思いをつなぐ」ということを、感じながら見ていただければうれしいです。
<プロフィル>
まつかぜ・りさき 2001年1月17日生まれ、岐阜県出身、血液型B型。CM「東京メトロ Find my Tokyo.~私を惹きつける池袋編」、ウェブ映画「そちらの空は、どんな空ですか?」(ネスレシアター on YouTubeで公開中)で女優デビュー。16年4月期のドラマ「グッドパートナー 無敵の弁護士」(テレビ朝日系)では連続ドラマデビューも果たした。20日公開の映画「トモシビ 銚子電鉄6.4kmの軌跡」で、映画初主演。
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