向井理:祖母の半生記映画化で熱い思い 「先人の苦労残したかった」

映画「いつまた、君と~何日君再来~」に登場した向井理さん
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映画「いつまた、君と~何日君再来~」に登場した向井理さん

 俳優の向井理さんが4日、東京都内で開かれた自身が企画した映画「いつまた、君と~何日君再来(ホーリージュンザイライ)~」(深川栄洋監督、24日公開)のイベントに登場した。祖母の半生記を原作にした映画について向井さんは「自分の家族のことを残したいということでなく、(戦後間もない)あの時代の人たちはすべからく苦労していたと思う。あの時代のことを残したかった」と映画への熱い思いを語った。

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 映画は、向井さんの祖母・芦村朋子さんの半生記「何日君再来」が原作。向井さんが大学生の時に祖母の手記をパソコンで打ち直し、祖母の卒寿(90歳)にプレゼントするため、家族や親戚と共に自費出版をしたといういきさつがあり、映画化も向井さんが自ら企画した。

 さらに、向井さんは自らが出演したNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「ゲゲゲの女房」(2010年)の撮影時に、脚本担当の山本むつみさんさんに、その本を渡して、多くの人の手や時間をかけて今回の映画が実現したことを明かし、「(本を渡して)7年、本当は10年近くかかっているのですが、このタイミングでできたことには大きな意味がある」と話した。

 向井さんは、戦後の苦労について「そういう時代、先人たちの苦労、悔しい思いを形として残していかないと。ロケ場所も苦労した。場所がなくなるのと同時に、その人たちの思い出もなくなっている」と説明した。

 「いつまた、君と」は、衣食住もままならない戦後の混乱期、夫・吾郎(向井さん)と妻・朋子(尾野真千子さん)が、時代の波に翻弄(ほんろう)されながらも、誇りを失わずに懸命に生きるストーリー。この日は、劇中で吾郎が辞世の句を詠むシーンがあることにちなみ、映画の感想を俳句で詠むイベントを実施。観客が読み上げた俳句を、高浜虚子のひ孫で俳人の星野高士さんが論評し、向井さんも観客の作品や星野さんの論評にうなずいていた。

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