テレビ質問状:「ノンフィクションW  カメラを持ったミューズ~インド映画撮影監督・中原圭子~」ボリウッドの日本人撮影監督に密着

「ノンフィクションW  カメラを持ったミューズ~インド映画撮影監督・中原圭子~」のビジュアル
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「ノンフィクションW  カメラを持ったミューズ~インド映画撮影監督・中原圭子~」のビジュアル

 WOWOWは「WOWOWオリジナルドキュメンタリー」枠として、「ノンフィクションW」と「国際共同制作プロジェクト」の2番組を両輪に、国内外のさまざまなテーマを扱ったオリジナルのドキュメンタリー番組を放送している。6月18日午後9時からWOWOWプライムで放送される「ノンフィクションW  カメラを持ったミューズ~インド映画撮影監督・中原圭子~」の番組プロデューサーを務めるWOWOW制作部の高田亜美プロデューサーに、番組の魅力を聞いた。

 ――番組の概要と魅力は?

 インド映画(通称:ボリウッドムービー)界で、いま一番活躍をしている撮影監督の中原圭子さんに密着しました。ボリウッドでは唯一の外国人かつ女性の撮影監督です。それもたった5年でトップに上り詰めたという実力の持ち主。彼女がボリウッド界にもたら
した新しい創造の秘訣(ひけつ)と、そこに至るまでのヒストリー、そして新作の撮影現場に密着しました。

 ――今回のテーマを取り上げたきっかけと理由は?

 過去250本におよぶドキュメンタリーを放送してきた「ノンフィクションW」ですが、実はこれまでボリウッドを取り上げたことがありませんでした。インド映画というとまだまだ日本ではポピュラーではありませんが、実際は年間の製作本数は他国に大きく差をつけて1位。WOWOWには多くの映画ファンの視聴者がいらっしゃいますし、日本で配給されたボリウッドムービーの放送もしています。インターネットの記事で彼女のことを知ったディレクターの富山拓也さんによる企画書がきっかけで彼女を知り、“映画のWOWOW”としてもぜひチャレンジしたい内容だと思いました。

 ――制作中、一番に心がけたことは?

 撮影現場のシーンを特にスタッフ全員で何度も何度も考えて構成していきました。激怒する監督、本番直前まで届かない機材……。トラブルにつぐトラブルを中原さんがしなやかに解決していきます。また彼女の真骨頂である手持ちカメラでの撮影風景がとにかく視聴者に伝わるように、丁寧に組み立てていきました。

 ――番組を作る上でうれしかったこと、逆に大変だったエピソードは?

 劇中にも登場しますが、中原さんがペットとして飼っているインコが取材中のディレクターやカメラマンをついばんで、クルーたちはかなり参っていたようです(笑い)。映像を見る限りは可愛らしい小鳥ちゃんなのですが……(インコを手に持ってインタビューに答える中原さんの姿は、かなりエキセントリックです)

 ―-番組の見どころを教えてください。

 ボリウッドムービーの撮影現場にここまでカメラが入り込んで取材ができた日本のクルーは初めてだそうで、ボリウッドの撮影スタッフにも驚かれました。中原さんのクリエーティブの神髄はもちろんですが、知られざるボリウッドの製作風景が垣間見ることができるのも本作の大きな見どころです。

 よくインド料理屋で流れている映像を想像しているとだいぶルックスが異なるので驚きます。群舞のシーンは圧巻です。

 ――視聴者へ一言お願いします。

 今年ヒットした映画タイトルを借りて説明するなら……さながらインド製「ラ・ラ・ランド」です。映画の世界を夢見て海をわたり、インドという国にたどりついた中原さんが今、芸術の女神“ミューズ”として映画監督たちをとりこにしているその秘密。

 今作のナレーションを読んでくださったのは、インドを3カ月以上単身で旅した経験をお持ちの女優、中谷美紀さん。収録後のインタビューで「夢は必ずかなうのだと教えてくれた」とコメントをいただいたのですが、映画を志す若者へはもちろん、明日もいつも通り会社へ向かう日本のサラリーマン皆さんにも元気をくれる! そんな番組に仕上がったと思います。ぜひ、ご覧ください!

 WOWOW 制作部 プロデューサー 高田亜美

ウナギノボリ

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