注目の新譜::スピッツ「CYCLE HIT 1991-2017 Spitz Complete Single Collection」結成30周年記念シングル集

スピッツのシングルコレクションアルバム「CYCLE HIT 1991-2017 Spitz Complete Single Collection -30th Anniversary BOX-」のジャケット
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スピッツのシングルコレクションアルバム「CYCLE HIT 1991-2017 Spitz Complete Single Collection -30th Anniversary BOX-」のジャケット

 4人組バンド「スピッツ」が、結成30周年記念作となるシングルコレクションアルバム「CYCLE HIT 1991-2017 Spitz Complete Single Collection -30th Anniversary BOX」(ユニバーサルミュージック)を5日に発売した。

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 スピッツのメンバー4人が出会ったのは1987年6月のこと。翌月の初ライブ以来30年間、メンバーチェンジすることも、活動休止することもなく、アルバム制作とライブを主軸とする活動を一貫して続けてきた。

 バンド結成30周年の記念作は、1991年のデビューシングル「ヒバリのこころ」から2016年発売の最新シングル「みなと」までの全シングルのタイトル曲、「愛のことば -2014mix」(フジテレビ系ドラマ「あすなろ三三七拍子」主題歌)や「雪風」(テレビ東京系ドラマ「不便な便利屋」エンディングテーマ)といった配信限定シングルなどを発売順に収録。「2017 めざましテレビ」テーマソング「ヘビーメロウ」、生田斗真さん&広瀬すずさん出演映画「先生!」(三木孝浩監督、10月28日公開)の主題歌として書き下ろした「歌ウサギ」、「1987→」の新曲3曲も収められた豪華盤だ。

 歌詞としてはどこか突飛で不可思議なワードを織り交ぜ、それでいて奇をてらわないサウンド、浄化作用がありそうなハイトーンボーカルは不変。ひたすら真っすぐ歩んできたバンドの歴史をたどることができる。

 スピッツの歌世界に度々登場するのは、いびつな心を持った不完全な生き物という主人公。そんなちっぽけな存在や人間のキラキラとした瞬間をとらえた作風は特有のものだ。

 恋愛のピュアさとそわそわ感を甘酸っぱいテイストで味付けした「歌ウサギ」、バンドの原点を振り返りつつ等身大の思いを歌ったパンキッシュな「1987→」にも、バンドの真髄としての“まばゆさ”が息づき、今後の活躍への期待も一層高まる作品に仕上がっている。

 アルバム「CYCLE HIT 1991-2017 Spitz Complete Single Collection -30th Anniversary BOX」は、「CYCLE HIT 1991-1997 Spitz Complete Single Collection」「CYCLE HIT 1997-2005」「CYCLE HIT 2006-2017」の3枚組み全45曲入りで3900円(税抜き)。ボックス形態は年内限定出荷となる。

 31枚目のシングル「魔法のコトバ」以降のシングルと新曲を収録した「CYCLE HIT 2006-2017」、06年に発売された「1991-1997」「1997-2005」版の最新リマスタリング盤、既発のオリジナルアルバム15作とミニアルバム「オーロラになれなかった人のために」のアナログ盤も同時発売。(水白京/フリーライター)

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