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10月31日(木)放送分
有村架純さん主演のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「ひよっこ」の第122回(22日放送)では、ヒロインのみね子(有村さん)が自分をモデルにした“つぼ田つぼ助”のマンガ「恋の初心者(ひよっこ)」を発見する姿が描かれた。“つぼ田つぼ助”とは、マンガ家志望の啓輔(岡山天音さん)と祐二(浅香航大さん)のペンネームで、2人はみね子と同じアパートに住んでいるという設定。実際に作画を担当しているのは、ドラマのマンガ指導も担当する海老原優さんで、朝ドラは2010年の「ゲゲゲの女房」に続く起用となる。普段は「広告系のマンガ」を描いていて、「もともと私の絵柄はさいとう・たかをさんや川崎のぼるさんのような劇画タイプ」と明かす海老原さんに、マンガ制作の裏側を聞いた。
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“つぼ田つぼ助”こと啓輔と祐二は、あかね荘の同室に暮らすマンガ家の卵。藤子不二雄を“神”とあがめ、マンガ家を目指して富山から上京したが、マンガは鳴かず飛ばずで貧乏生活を強いられている……という役どころ。「恋の初心者(ひよっこ)」はそんな2人が手掛けた少女マンガの1編だ。
みね子と島谷(竹内涼真さん)をモデルにしたキャラクター・ねね子と淳一郎の恋模様が描かれ、“壁ノック”や“ほっぺたムギュッ”などの胸キュンシーン、同じアパートに暮らす愛子(和久井映見さん)や早苗(シシド・カフカさん)とおぼしき人物も登場する。劇中では編集者からダメ出しされたものの、視聴者からは単行本化を望む声が上がっている。
劇中マンガは、60年代風マンガを再現した絵柄も話題で、海老原さんは「私は手塚治虫先生、石ノ森章太郎先生、藤子先生の絵柄で育ちましたし、子供のころに手塚先生を中心とした先生方の絵をまねしていましたから、そのころを思い出しながら描いています」と話す。
つぼ田つぼ助の作風には藤子不二雄以外のマンガ家からの影響を感じさせる部分がある。海老原さんは「マンガ家は自分の好きな先生を目標に、まねしながら描くのが普通です。つぼ田つぼ助も藤子先生の強烈な信奉者ですから、当然ながら藤子先生の絵を一生懸命練習し、その後に自分たちの絵柄を少しずつ形成していったと思われます」と考えを明かし、「ですから藤子先生、手塚先生や石ノ森先生の同時代の先生方の絵柄を合わせたものを、2人に描かせようと思いました」と説明している。
そのほか“鳴かず飛ばず”のつぼ田つぼ助のマンガを描く上で、“こだわり”もあるという。海老原さんは「彼らが売れない理由は、やっぱり『マンガが面白くないから』」ときっぱり。「絵はうまいけど物語を作るセンスに欠けているという設定で、どうしてもダジャレを連発するマンガばかりを描いてしまいます。だから、ダジャレが好きな人にはともかく、一般の人が見ると『なんじゃこりゃ?』となってしまう。そういう目線で彼らの初期(作品)の“面白くなさ”を表現しました」と語る。
また、今後のつぼ田つぼ助のマンガについても、「昨日(22日)の放送のようにページまるごと映ることはまれで、ごく一部だけが映ることが多いのですが、それ以外の部分も実はいろいろと描いています」と明かす。「アップで映ったコマに至るまでや、そこから先がどうなるかを予想しながら見ていただけるとうれしいです」と視聴者にメッセージを送った。
「ひよっこ」はNHK総合で月~土曜午前8時ほかで放送。全156回を予定。
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