アニメ「機動戦士ガンダム サンダーボルト」の第2シーズンに新作カットを追加した再編集版「機動戦士ガンダム サンダーボルト BANDIT FLOWER」(松尾衡監督)が18日から新宿ピカデリー(東京都新宿区)ほかで公開される。太田垣康男さんが「ビッグコミックスペリオール」(小学館)で連載中のマンガが原作。「機動戦士ガンダム」で描かれた一年戦争後を舞台に、ジオン残党軍、地球連邦軍、南洋同盟による三つどもえのモビルスーツ戦が繰り広げられる。
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地球連邦軍のイオ・フレミングとの死闘を制したダリル・ローレンツは、ジオン残党軍の一人として地球に降下。奪われたサイコ・ザクの情報を得るための諜報任務に従事していた。新たな仲間と「サンダーボルト作戦」に参加したイオの前に、南洋同盟守備隊隊長を名乗るクローディア・ペール中佐が立ちふさがる……というストーリー。松尾監督や、音楽を担当したジャズミュージシャンの菊地成孔さんらスタッフ、中村悠一さん、木村良平さん、古川由利奈さん、逢坂良太さん、杉田智和さんら声優も再結集している。
一年戦争後を描いたスピンオフとしては「機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY」がある。同作にアナベル・ガトーとコウ・ウラキがいたように、イオとダリルの対比が物語を熱くする。
イオの愛機は初代のRX-78の強化プランとして開発されたという設定を使用した「フルアーマー・ガンダム」から、完全オリジナル機体「アトラスガンダム」に変わり、フォルムも登場シーンもヒロイックでカッコいい。一年戦争期のモビルスーツなのに、高性能に感じるのはご愛嬌(あいきょう)。
南洋同盟という第三極が出てくるあたりは「機動戦士Zガンダム」を彷彿(ほうふつ)させる。迫力のモビルスーツ戦だけでなく、複雑な恋愛模様など人間ドラマもきっちり描かれているあたりも“らしさ”を感じた。「機動戦士ガンダム Twilight AXIS 赤き残影」と同時上映。(遠藤政樹/フリーライター)
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