コンフィデンスマンJP:コンゲーム題材の新月9は視聴者への“挑戦状” 長澤まさみらに「だまされないでね」

連続ドラマ「コンフィデンスマンJP」のポスタービジュアル(C)フジテレビ
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連続ドラマ「コンフィデンスマンJP」のポスタービジュアル(C)フジテレビ

 女優の長澤まさみさん主演の“月9”ドラマ「コンフィデンスマンJP」(フジテレビ系、月曜午後9時)が9日スタートする。「コンゲーム」(信用詐欺)をテーマにした作品で、一見、平凡そうで善良そうな姿をした信用詐欺師の主人公・ダー子(長澤さん)、ボクちゃん(東出昌大さん)、リチャード(小日向文世さん)が、壮大かつ奇想天外な計画で欲望にまみれた人間たちから大金をだまし取る……という“痛快エンターテインメントコメディー”だ。フジテレビの草ケ谷大輔プロデューサーに、同作の見どころなどを聞いた。

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 「コンフィデンスマンJP」は、連続ドラマ「リーガル・ハイ」シリーズや「デート~恋とはどんなものかしら~」、映画「ALWAYS 三丁目の夕日」「ミックス。」などの古沢良太さんが脚本を担当したオリジナル作。“月9”でコンゲームを題材にするのは初めてで、二転三転する壮絶なだまし合いが繰り広げられる。

 長澤さん演じるダー子は、常識外れの計画でターゲットからお金を奪おうとするリーダー的存在。天才的な知能と抜群の集中力で、難解な専門知識も短期間でマスターできる才能を持つが、無軌道な性格で天然。“ハニートラップ”は不得意だが、ありとあらゆる業界のさまざまな職業人に扮(ふん)し、ターゲットの懐に入り込む。東出さんが演じるボクちゃんは、詐欺稼業から足を洗い、まっとうに生きたいと考えているが、いつもダー子に丸め込まれてしまう小心者。だますことは得意だが、お人よしなため、だまされることも多い。小日向さん扮するリチャードは、変装の腕は超一流。生まれながらの品の良さを武器にどんな職業人にでもなりすまし、あの手この手で巧みに相手をだます……というキャラクターだ。

 長澤さんの起用について、「ダー子、ボクちゃん、リチャードというキャラクターができてから、キャスティングを始めました」という草ケ谷プロデューサー。長澤さんが演じることが決まってから「ダー子がさらにブラッシュアップされていきました」といい、「長澤さんが舞台やCMで振り切ったお芝居をしているのを拝見していましたが、連ドラ(という枠)の中で、そういう役どころは、そこまでなかったような気がしています。無秩序で無軌道なダー子という役なので、振り切った芝居をしてほしい」と期待する。

 東出さんについては、「ボクちゃんは、一番視聴者目線のキャラクター。真面目でピュア、誠実な男の人(という設定)。東出さん本人も真面目、ピュア、誠実なので、ぴったり」、小日向さんについては、「舞台などでいろいろな役を演じてきた方。カメレオン俳優だと思っていまして、変装でなりすまして人をだますというところでは、小日向さんが一番だと思いました」と配役に自信を見せた。

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 これまで数々のヒット作を生み出している古沢さんの脚本について、草ケ谷プロデューサーは「『デート~恋とはどんなものかしら~』の藪下依子や、『リーガル・ハイ』の古美門研介といった独特なキャラクター造形をされていて、そこを魅力に感じています」といい、今作では「古沢さんの頭の中にダー子、ボクちゃん、リチャードというキャラクターがちゃんとあって、せりふの掛け合いがすごく面白いんです」と語る。

 さらに「古沢さんが脚本をされてきた作品は、伏線の張り方が素晴らしいなと感じていました。『コンフィデンスマンJP』では“何気なくやっていたこと”が、すべて“だまし”でしたというひっくり返す面白さがあります。毎回、古沢さんから上がってきた台本を読むと『こう来たか!』って、思わされていました」と絶賛。毎話登場する“だましのアイデア”については「何となくのテーマはみんなで決めていました。だまし方は、古沢さんがオリジナルの中で考えてくださるケースが多かったです。(アイデアの)量がすごいなって、本当に思いました」と感心する。

 劇中では、ダー子、ボクちゃん、リチャードらによる、軽妙でユニークな掛け合いが展開される。掛け合いは、「普段よりも、1.5倍のスピードでやる意識をしましょう」とスタッフ、キャスト陣で話し合ったといい、「(相手の)せりふを待たずに“食っていく”ことで、(日常会話のような)クオリティーが出ると」とこだわりも明かした。

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 ドラマには、ダー子のターゲットとして、毎話ゲストが登場する。初回には江口洋介さん、2話には吉瀬美智子さん、3話には石黒賢さん、4話には佐野史郎さん、5話にはかたせ梨乃さん、6話には内村光良さんが出演する。

 ゲストのキャスティングは古沢さんが書いたキャラクター像を軸に探したという。「視聴者の方は、2話以降、ダー子たちがだましていき、ターゲットがだまされることを理解しながら、ドラマを楽しんでいただくことになると思います。ダー子のわなに落ちたターゲットが面白く見えるのが重要。キャスティングは、だまされそうもない方や、だまされたときに悔しがるような表情を今まで見たことがない、というのを想像しながら(決めていった)」と明かす。

 最後に見どころについて聞くと、「このドラマのテーマにもなっている『目に見えるものが真実とは限らない』。何が本当で何がうそかっていうところ」と語り、「見てくださる皆さんを、僕らはだましにかかります。挑戦状を投げかけたいと思います。僕ら制作陣を含め、ダー子ら3人にだまされないでくださいね」と自信をのぞかせた。

「コンフィデンスマンJP」は、9日から毎週月曜午後9時放送。初回は30分拡大版。

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