ちいかわ
第299話 拾魔(9)
12月5日(金)放送分
お笑いコンビ「ANZEN漫才」のみやぞんさんとあらぽんさんがゲスト声優として出演する人気アニメ「クレヨンしんちゃん」の劇場版新作「映画クレヨンしんちゃん 爆盛!カンフーボーイズ ~拉麺大乱」(高橋渉監督)が、13日から公開されている。2人はアニメ声優初挑戦。みやぞんさんは悪の組織ブラックパンダラーメンの刺客ミヤ・ゾン、あらぽんさんはブラックパンダラーメンを食べて凶暴化してしまう客の声を担当。みやぞんさんとあらぽんさんに、アニメ声優に挑戦した感想や収録エピソード、そして大活躍中の現状などについて聞いた。
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「爆盛!カンフーボーイズ」は劇場版26作目。春日部の中華街「アイヤータウン」を舞台に、しんちゃんこと野原しんのすけらの活躍を描いている。マサオの誘いで伝説のカンフー・ぷにぷに拳を習うことになったしんのすけたちカスカベ防衛隊は、カンフーガール、玉蘭(たま・らん)と修業に励んでいた。アイヤータウンでは、一度食べるとやみつきになり、凶暴化してしまう「ブラックパンダラーメン」が大流行。パニックになったアイヤータウンを救うため、カスカベ防衛隊が立ち上がる……というストーリー。
2人はアニメ声優初挑戦。みやぞんさんは「子供の時に見ていたクレヨンしんちゃんの映画に自分たちがそのままのキャラクターとして出るというのは、信じられないような感じなんですよね」と心境を明かし、「本当にうれしいことです。僕らの夢は、(自分たちが)アニメとして出るということだったので、それがかなった」と喜ぶ。
初挑戦の手応えを聞かれると、「難しかったですね」とあらぽんさん。「僕は、役で凶暴化しなきゃいけなくて。叫んだりすることが多かったんですけど、普段叫ぶことってない。台本を見ても、イントネーションが分からなくて……。途中で『フリースタイルで』となりましたが、(自分の)フリースタイルのレパートリーが少ないなと思った。もっと集めておけばよかったな」と苦労を語る。
みやぞんさんも「難しいですよね。(キャラクターは)僕なんですけど、僕じゃないような感じがして……なぜ自分が(作中の)自分に合わせるんだ、という(笑い)」と同意しつつ、「でも、すごく楽しくやれたんじゃないかな。もっとやりたくなりました」と顔をほころばせ、「もし次回作があれば、しんちゃんの吹き替えをやってみたいです」とおどける。
みやぞんさんが演じるのは、“ギター拳法”というカンフースタイルを繰り出しながらオリジナルソングを熱唱する拳法家のミヤ・ゾン。アフレコ前の準備について、みやぞんさんは「小学校、中学校はジャッキー・チェンに青春を費やしておりましたので、カンフーの極意みたいなものは知らないうちに身に着いている、ということで」とユーモアたっぷりに語る。
一方、ブラックパンダラーメンを食べて凶暴化してしまう客を演じるあらぽんさんは「僕はアフレコをやりながら、檻(おり)を想像していました。これがないと叫び声出ないだろうなと」と独自の発想を明かす。
「子供が声を聞いたときに、僕だって分かるようにはしたかったですね」とみやぞんさん。「普段しゃべっているような感じでできたんじゃないかな。片言にならずに、“せりふせりふ”していないんじゃないかな、と思うんですけど。それは見てのお楽しみで」と手応えを明かして、にやり。あらぽんさんは「太っている人のしゃべり方って特徴があるので、アフレコではなるべく“口を太らせ”ました。具体的には、内側のほっぺを食べちゃいます。そうしたら太るんですよ」と語る。
そんな2人の、しんちゃんとの共通点は? みやぞんさんは「しんちゃんは、自分の思ったことに従って勝手に行動しますもんね、そこが似ている気がします。僕も、思ったら行動に出ちゃう」と自らと重ね合わせる。あらぽんさんは「しんちゃんのポジティブさが似ているかな、と。僕らも、あまりマイナスなところってなくて。売れていない、テレビに出る前も、自信だけは常にあったり」と語る。
アフレコで、普段の芸が生きることはあったのだろうか。聞くと、みやぞんさんは「埼玉に立ち飲み屋さんがあって、そこで(以前)ギターの流しをやっていて。それが今、こういう形で生きているなと思いました。ありがたいなと。ギターも即興みたいな感じでやっているので、それがアニメ化されて、やってきて良かったなという感じがします」と感慨深げに語る。
ANZEN漫才といえば「アニキが怒るぞ!」のネタ。あらぽんさんは「急にガッと切れるっていうネタなんですけど、それがめちゃくちゃ生きてましたね。(アフレコでも)ヨーイドン、でガッとなる(怒る)わけですから。『あ、アニキやっていてよかったな』と……」と笑う。
大活躍中のANZEN漫才。現状をどう見ているのか。昨年、約13年間交際していたという一般女性と結婚したあらぽんさんは「僕は新婚なんで、すごく充実し過ぎて怖いぐらいですね。全てがかないすぎて怖いぐらいです。それぐらい楽しくやれていますね」と充実ぶりを明かしてにっこり。みやぞんさんも「忙しいんですけど、目の前のものを一生懸命やる、という感じでやっております。目の前のものに感謝しながら、一生懸命やるという状況です」と多忙さを語る。
最後に、2人はお互いにどんな存在なのか。あらぽんさんは「みやぞんは、僕が持っていないものを持っている人という感じ。その感覚がずっとあります。お笑いに誘ったのも、何もしていないのに人がみやぞんのまわりに集まっているのを見て、『これがないと、たぶんこういう(お笑いの)舞台には立てないだろうな』と思って、誘ったのが最初なので」とみやぞんさんへの思いを吐露。
みやぞんさんも「僕はどんな時でも、あらぽんだけかなと思っています。どんな時でも注意してくれたり見捨てないのはあらぽんだけかなと。いつも一ファンでいてくれるし、僕も一ファンというか、そういう感じだと思っています」と熱いコンビ愛を語ってくれた。
<プロフィル>
みやぞんさん(本名・宮園大耕、1985年4月生まれ)とあらぽんさん(本名・荒木祐、85年10月生まれ)による東京都出身のお笑いコンビ。2009年11月にコンビを結成。主に歌ネタを得意とし、バラエティー番組などで活躍中。
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