放課後カルテ
第10話(最終話) これからも健康でいてほしい
12月21日(土)放送分
劇場版アニメもヒットしたこうの史代さんのマンガ「この世界の片隅に」の連続ドラマ版のヒロイン・すず役を、女優の松本穂香さんが務めることが、分かった。3日に緑山スタジオ(横浜市青葉区)で行われた会見に、役衣装で登場した松本さんは「このドラマを見た方がそれぞれ大切なものを考えるきっかけになる作品になればいいなって思います。戦中のお話ということで正直、大変なこともあると思うのですが、すずさんのように明るく前向きに精いっぱい楽しんで、最後まで頑張りたいと思います」と意気込んだ。
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すずの夫・北條周作役に俳優の松坂桃李さんが決まったことも発表された。数々のヒット作を生み出してきたTBS系の人気ドラマ枠「日曜劇場」で、7月期に放送されることも明らかになった。松本さんは今回がゴールデン帯(午後7~10時)の連ドラ初ヒロイン。ドラマの脚本は、松本さんも出演していたNHKの連続テレビ小説(朝ドラ)「ひよっこ」などで知られる岡田惠和さん、演出はTBS系の連続ドラマ「カルテット」「逃げるは恥だが役に立つ(逃げ恥)」の土井裕泰さん。作曲家の久石譲さんが、民放連ドラでは約24年ぶりに音楽を手掛ける。
すず役の松本さんは3000人以上が応募したオーディションから選出された。佐野亜裕美プロデューサーは「お芝居がうまい方、可愛い方、たくさんいらっしゃったのですが、松本さんが一番、すずをやるところが浮かんだというのが率直な理由。オーディションの部屋に入ってきたとき、すごくアンバランスな魅力を感じた。手足はすらっとして長いんですけど、ファニーな顔というか、アングルによって表情が全然違う顔立ちも含めて、すごく魅力的だった。この子がすずをやっているところを見てみたいなって、私と土井と脚本の岡田さんと3人満場一致で、ほぼ最初の印象で決めていたところがあります」と明かした。
松本さんはすず役に決まったと聞いて、「正直うれしいとかいう感情より“ぽかーん”って感じで。事務所の方が笑顔で『良かったね!』って言ってくれたんですが、(言葉が)入ってこなくて、信じられない気持ちでいっぱいでした」と照れ笑い。「オーディションのときからすずさんのことを知りたいし、本当にやりたい、『すずさんをやるんだ!』って気持ちでオーディションを受けさせていただいたので、あとからじわじわと『すずさんになれるんだ』ってうれしさはすごく大きかったです」と笑顔を見せた。
「この世界の片隅に」は、「漫画アクション」(双葉社)で連載され、2009年に「文化庁メディア芸術祭」のマンガ部門優秀賞を受賞したマンガ。戦時中、広島・呉に嫁いだ18歳のすずの生活が、戦争の激化によって崩れていく様子が描かれた。コミックスの累計発行部数は120万部を突破しており、劇場版アニメが16年に公開され、ロングヒットを記録。女優ののんさんがすずの声優を担当したことも話題となった。
この日の会見には周作役の松坂さんも同席。松坂さんは「すずさんの夫役ということで、しっかりと寄り添いながら、支えながら、小さい幸せを築き上げていきながら、生きていきたいなって思っております」と話し、「この時代(戦中)のものを戦争を知らない僕ら世代がやるってことの意味って大事。『この世界の片隅に』もしっかりとこの時代にちゃんと生きて伝えていきたい」と語っていた。
ドラマは今月8日にクランクインし、広島や岡山ロケも予定。7月から毎週日曜午後9時に放送される。
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