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ブラックペアン:ドラマ版主人公が渡海先生のワケ ニノ起用に伊與田P自画自賛?

テレビ
TBS系の日曜劇場「ブラックペアン」の第4話のワンシーン (C)

 人気グループ「嵐」の二宮和也さん主演のTBS系の日曜劇場「ブラックペアン」(日曜午後9時)が好調だ。一般的に「下がる」といわれるゴールデンウイーク中の視聴率も、第2話(4月29日放送)12.4%、第3話(5月6日放送)12.1%(ともにビデオリサーチ調べ、関東地区)と大きく数字を落とすことはなかった。人気の要因の一つが、一匹狼で破天荒な天才外科医・渡海征司郎を演じている二宮さんの“ダークヒーロー”ぶり。一方で、海堂尊さんの原作「新装版 ブラックペアン1988」(講談社)を知る人たちから「こんなのは渡海先生じゃない」との声がないわけではない。そもそも小説版は竹内涼真さん扮(ふん)する研修医・世良雅志が主人公。「ブレイズメス1990」「スリジエセンター1991」といった続編も書かれている。このポジション変更には何か理由があったのだろうか……。

 ◇ドラマ版の渡海先生はまるでブラックジャック?

 ドラマの公式ホームページにおける渡海の説明には「東城大学医学部付属病院総合外科学教室(通称・佐伯外科)のヒラ医局員だが、手術成功率100%を誇る孤高の天才外科医」とある。また「腕のない医師を忌み嫌っていて、傲慢な性格と言動が周囲との軋轢(あつれき)を常に生んでいる。『患者を生かし、医者を殺す』と評されることから、通称“オペ室の悪魔”。手術にはなぜか執刀医ではなくいつも助手として入るが、局内では数少ない心臓手術の執刀経験者」と続いている。

 原作では少々口の悪い、皮肉屋のアウトローぐらいだった渡海だが、ドラマ版では皮肉を通り越しての暴言を連発。ダメな執刀医に代わって患者を救うときは高額な金銭を要求し、その神業をもって事態を収束させるあたりはまるで「ブラックジャック」のようで、大きくキャラクター変更しているようにも思える。

 今のところ原作にあるような軽口をたたく様子も皆無に等しく、まさにダークヒーローといった感じで、むしろファンタジーに近いというか、渡海のキャラを際立たせるため、ヒロイックに描かれすぎているシーンもある。深読みすれば、手術対象が食道がんから心臓に変更されているあたりも、何かありそうな気もするし、そもそもキャッチコピーの「片っ端から、救ってやるよ。」もミステリー仕立ての原作とはイメージが異なる。

 ◇どんどんと渡海のキャラクターの魅力に引き込まれ…

 同ドラマを手掛けているのは、日曜劇場枠で数々のヒット作を生み出してきた伊與田英徳プロデューサー(P)。伊與田Pは「一番最初に原作を読んだとき渡海がすごく魅力的なキャラクターだなっていうのがあった。企画を立てて、練っていくうち渡海の方が面白いんじゃないのかって思ったのが正直なところで、どんどんと渡海のキャラクターの魅力に引き込まれていくうち主人公になっていた」と、そこに大きな意味はなかったと明かす。

 ドラマの中で際立っている渡海のダークさ、ダークヒーローぶりについても、「基本的には原作にある渡海の“鋭さ”の延長線上にドラマの渡海がある。もしかしたらダークさの方が、ほかの要素に比べて引き立ってしまっているかも、というのはあるのですが、二宮君が演じる上で皮肉を言ったり、軽口をたたいたりを一応やっているつもり。台本を読んだ二宮君がどう演じるか、演出家がどう料理するか、ほかの役者さんとの化学反応によって、成長してきた結果」と、あくまで原作の“拡大解釈”にあるとの見解だ。

 また「心臓手術」についても、原作との時代設定との違い(約30年が経過している)による、医療技術の進化を加味しただけのことで、キャッチコピーの「片っ端から、救ってやるよ。」についても、あくまで医療エンターテインメントとしての「強い言葉を欲した」というのが前提という。

 「医療に従事しているいろいろな方から本音を聞いて、ドラマの中にちりばめられていることは確か。この間もたまたま僕が一番最初に関わった医療ドラマの監修の先生から連絡がきて『論文で人を助けられるのかよ』っていうせりふが『良かった』と言ってもらったりもしましたが、決して論文を軽視で言わせたわけでもなく、あくまでフィクション、エンターテインメントとして楽しんでもらえたら」と力を込め、「絶対にブラックペアンの謎はあるので」と予告していた。

 ◇伊與田Pも驚いた! ニノのハマっりぷり「ニュアンスの伝え方が絶妙」 

 そんな伊與田Pにとって、いい意味で「不確定要素」になっているのが、主演の二宮さんの演技。原作の渡海を“拡大解釈”し、ドラマ版の主人公・渡海をダークヒーローに仕立てたはいいものの、視聴者から「ただの感じの悪いだけのやつ」に思われてしまっては、元も子もない。

 伊與田Pも「本当に嫌なやつだったから困りますからね(笑い)。そこはバランスを見ながらで、渡海は悪態ついたりするのだけれども、最後には命を助けてくれるって流れを、二宮君一人だけではなく、みんな共通の思いでやっている部分はある。でも正直ここまで二宮君がハマるとは思わなかった」といい、「プロデューサーとして自画自賛になってしまいますけど、こういう役がハマるんだって改めて思ったのは事実ですね。うまい!」と膝を打つ。

 さらに伊與田Pは、「やっぱり嗅覚というか、一行のせりふに込められている意味の理解力。理解するというかその言葉をぽっと体に入れられる、それが自然にできてしまう、なかなかいないタイプの役者さん。二宮君が言うと『こんなにいいせりふだったっけ』って(笑い)。計算しているんでしょうけど、計算しているように見えない。その場に“すっ”といて、シチュエーションに合わせて、いつの間にか渡海になっている。普通だったらこれを言われたらきついなってせりふも、そのニュアンスの伝え方が絶妙で、ゾクゾクッとする」と絶賛していた。

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