ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)の小寺剛(こでら・つよし)社長は23日、1994年に発売されて世界的なヒットを飛ばした同社のゲーム機「プレイステーション(PS)」の復刻版について「現時点でお話しできることはない」とした上で、「弊社は、常に過去の資産の掘り起こしをしているし、いろいろなやり方はあると思う。どういうやり方があるのか、(社内で)話はいろいろ起きている」と含みを持たせた。
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ここ数年、往年のゲーム機の復刻ブームが起こっており、2016年に任天堂が往年の名作ソフトをまとめて遊べるゲーム機「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ」を発売したところ、品切れになる人気となった。その後も任天堂は「ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン」を発売している。今年に入って、セガゲームスが「メガドライブミニ(仮)」、SNKが「NEOGEO mini(ネオジオ ミニ)」を立て続けに発表して話題になった。
22日に親会社のソニーが発表した2018~2020年度中期経営方針によると、グループのゲーム事業を担当するSIEの年間の売上高は1兆円を超えるなど好調に推移。小寺社長は「(PS4の)コンソールライフ(ゲーム機の寿命)が終盤に向かうため、(2020年までの)今後は減益要因だと思っています」と明言。ゲーム機の落ち込みを、ネットワークサービスでカバーし、緩和する考えを示唆した。
多くのゲーム業界関係者が2020年ごろに発売すると予想している次世代ゲーム機については「具体的な話ができませんが、この3年は(PS4の)ライフサイクルの終盤に入るので、将来への投資が重なる期間」といい、「投資というと、次世代(ゲーム機)にフォーカスが当たるが、私としては、ネットワーク、コンテンツへの投資も含めて、いろいろあると思っている」と考えを明かした。
低迷している携帯ゲーム機「PSVita」については、「ポータブル(携帯ゲーム機)も詳しい話を控えさせていただく」としたが、「PSVitaは欧米への販売(出荷)は終了しているが、アジアや日本では(販売を)継続している。ただ最終的には2年間(2020年)で収束していく方向にはなる」と語った。
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