ボクシング伊藤雅雪選手:元世界王者・山中慎介さんが世界挑戦にエール 「自分の距離を生かして戦えば勝てる」 

練習を公開した伊藤雅雪選手=WOWOW提供
1 / 4
練習を公開した伊藤雅雪選手=WOWOW提供

 プロボクサーで、WBO(世界ボクシング機構)スーパーフェザー級2位の伊藤雅雪選手が7月28日(日本時間29日)に米フロリダのキシミー・シビック・センターで、同級1位のクリストファー・ディアス選手(プエルトリコ)と王座決定戦を行う。伊藤選手とは「行きつけの店が同じで、共通の知人もいる」という、元WBC世界バンタム級王者の山中慎介さんは「実力も自信もつけてきたベストのタイミングでの世界挑戦。伊藤選手は自分の距離を生かして戦えば勝てる」とエールを送っている。

ウナギノボリ

 山中さんは伊藤選手について「センスのある、良いボクシングをする選手だなと以前から思っていました」といい、「特に東洋太平洋チャンピオンになるなど、ここ数試合で意識が変わってきた印象を受けますね。自分から仕掛けていくことが増え、世界戦を見据えているなと感じていました。おそらく自分でも力がついてきたことを実感しているだろうし、だからこそ自分から攻めて出るようになったんでしょう」と印象を明かす。

 山中さんは伊藤選手の特徴に「体格(身長174センチ)」を挙げ、「相手にとってはやりづらいんじゃないですかね。長い距離で戦えるうえ見た目以上にパンチ力もあると思います」と期待。また伊藤選手が米ロサンゼルスでトレーニングすることが多いということについては「『絶対に世界タイトルを取るんだ』という強い気持ちがあるから環境の違うところでトレーニングしているんじゃないですかね。僕も海外でトレーニングしたことがありますが、日本とは雰囲気が違うし、すごくプラスになると思います。ボクシングの幅を広げるという意味でも、まったく違う環境でトレーニングすることは意味があるはずです」と自身の経験を交えて語ってみせた。

 対戦相手のディアス選手については「スター候補の一人ですよね。右ストレートのタイミングが良く、また左フックの返しは勢いがありますね。その左は振りが大きいけれど、意外に速くてタイミングが良いのでは、と思っています」と警戒する。

 さらには「伊藤選手は長い距離から左ジャブを繰り出し、打ち下ろしの右ストレート主体のボクシングになると思います。それをやり切れば勝てるでしょう。ディアスは距離を詰めないといけないので、接近してくるところを伊藤選手が迎え撃つイメージですね。体格差もあるのでディアスは伊藤選手の左ジャブをいやがるんじゃないですか。ただ、伊藤選手は打たせないことも重要ですが、ジャブを突いて距離をつかんだら自分から攻めていく必要があるでしょう」と試合展開を予想。

 最後に山中さんは、今回が「世界初挑戦」となる伊藤選手に「アウェーでの試合ですが、実力も自信もつけてきたベストのタイミングでの世界挑戦なので、期待しています。世界タイトルを持ち帰ってほしいですね」とエールを送っていた。

 伊藤選手とディアス選手によるWBOスーパーフェザー級王座決定戦の模様は「生中継!エキサイトマッチ 伊藤雅雪、世界初挑戦!」と題して、7月29日午前11時からWOWOWライブで生中継する。

写真を見る全 4 枚

テレビ 最新記事