名探偵コナン
#1146「汽笛の聞こえる古書店4」
12月21日(土)放送分
アニメ「夏目友人帳」の初長編劇場版「劇場版 夏目友人帳 ~うつせみに結ぶ~」(大森貴弘総監督、伊藤秀樹監督)が29日から新宿バルト9(東京都新宿区)ほかで公開される。2008年から6度テレビアニメ化された人気シリーズの初の長編オリジナルエピソード。妖怪が見える主人公・夏目貴志と自称用心棒のニャンコ先生、さまざまな人々や妖怪との交流が描かれる。テレビアニメ同様、派手さはないが心に残る温かなストーリーはもちろん、3匹に分裂する可愛らしいニャンコ先生にも注目だ。
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月刊マンガ誌「LaLa」(白泉社)で連載中の緑川ゆきさんのマンガが原作。祖母から受け継いだ妖怪との契約書の束「友人帳」を見つけた夏目貴志が、ニャンコ先生と共に、友人帳に書かれた妖怪たちに名前を返す物語。テレビアニメの第1期は2008年7~9月に放送。第6期「陸(ろく)」が17年4~6月に放送された。
劇場版は、祖母レイコを知る津村容莉枝とその一人息子、椋雄と出会った夏目は、親子の住む町に謎の妖怪が潜んでいることを知る。夏目とニャンコ先生が謎の妖怪を調べに行くと、ニャンコ先生の体にはいつの間にか“妖の種”がついており、その種は庭で一夜にして木となって実をつけていた。うっかりその実を食べてしまったニャンコ先生は、その後、体が三つに分裂してしまう……という展開。
テレビシリーズ同様、夏目の声を神谷浩史さん、ニャンコ先生を井上和彦さんが担当。ゲスト声優として津村椋雄役で俳優の高良健吾さん、妖怪もんもんぼう役と妖怪の六本腕役でで、それぞれお笑いコンビ「バイきんぐ」の小峠英二さんと西村瑞樹さんが出演している。
根強い人気の作品だけに、劇場版を待ち望んでいたファンも多いだろう。完全オリジナルエピソードだが、テレビシリーズで描かれている夏目とニャンコ先生のほほ笑ましい掛け合いや、人と人、人と妖(あやかし)との悲しくも優しいつながりなどの同じ世界観が、「記憶」や「うそ」「孤独」などのキーワードを通して丁寧に表現されている。じんわりとした温かさに包まれる。
夏目とニャンコ先生を取り巻く登場キャラクターは、祖母レイコやクラスの友人たち、「犬の会」の妖の面々、妖怪ばらいを生業(なりわい)とする名取ら、10年間の集大成とも言えるおなじみの顔ぶれがそろった。3匹に分裂してしまったニャンコ先生が、高いトーンで鳴き、ひとかたまりになって眠るなど、いつもより“猫感”にあふれたラブリーな姿を劇中で披露。その可愛過ぎる姿は必見だ! (河鰭悠太郎/フリーライター)
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