俳優の阿部サダヲさん主演の映画「音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!」(三木聡監督)が、12日からTOHOシネマズ日比谷(東京都千代田区)ほかで公開される。“声帯ドーピング”のやり過ぎで喉が崩壊寸前の、阿部さん演じる世界的ロックスターと、吉岡里帆さん演じる驚くほど声が小さいストリートミュージシャンが偶然出会ったことで巻き起こる騒動を描いている。
あなたにオススメ
“あの頃”のジャンプ:実写ドラマ化も話題「ウイングマン」 1983年を振り返る
驚異の歌声を持つ世界的ロックスター、シン(阿部さん)。しかし、喉は声帯ドーピングで崩壊寸前だった。ある夜、ライブ会場から姿をくらましたシンは、一人の女性・明日葉ふうか(吉岡さん)と出会う。ふうかは、何事にも自信が無く内気で、おまけにストリートミュージシャンなのに声が異様に小さかった。シンの事務所の社長(田中哲司さん)とレコード会社のスタッフでシン担当の坂口(千葉雄大さん)は、シンの行方を必死に捜すが……というストーリー。三木監督作常連の麻生久美子さん、ふせえりさん、松尾スズキさんらも出演している。
HYDEさん作曲の主題歌「人類滅亡の歓び」を、ド派手で不気味なメークでシャウトするシンに目が点になり、ふうかのびっくりするほど小さい歌声に失笑する。ふうかが下宿するデビルおばさん(ふせさん)とザッパおじさん(松尾さん)の強烈キャラに圧倒される……。そんな個性的な登場人物たちが織りなす奇天烈な物語に、頭の中にクエスチョンマークがいくつも浮かんだ。だが、それこそが三木ワールドだった。
前半と後半のギャップが著しく、映画そのものの着地点が当初の想像といい意味で乖離(かいり)している。最終的には、とてつもなく格調高い作品を見せられた気がした。素顔のシン(というか、演じる阿部さん)がカッコよく、ボロボロになった喉を抱えながら、「やらない理由を探すな!」とふうかを叱咤(しった)する姿に一瞬にして背筋が伸びた。吉岡さんが半年間に及ぶ歌とギターの特訓の末にマスターした、あいみょんさん作詞・作曲のもう一つの主題歌「体の芯からまだ燃えているんだ」も必聴だ。(りんたいこ/フリーライター)
歌手の氷川きよしさんが8月に開催した活動再開コンサート「KIYOSHI HIKAWA+KIINA. 25thAnniversary Concert Tour ~KIIZNA~」の…
通算31作目となる「ゴジラ」の新作映画が製作されることが11月1日、明らかになった。同日、日本テレビ系で放送された「ゴジラ-1.0」(山崎貴監督)の放送後に発表されたもので、監督…
俳優の松重豊さんが、主演の人気ドラマ「孤独のグルメ」(テレビ東京系)を監督・脚本も務めて映画化する「劇映画 孤独のグルメ」(2025年1月10日公開)の主題歌を、ロックバンド「ザ…
10月28日に発表された25~27日の映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)によると、山田風太郎さんのファンタジー小説を俳優の役所広司さん主演で映画化した「八犬伝」(曽利文彦監…
ディズニー・アニメーション・スタジオの最新作「モアナと伝説の海2」(12月6日公開、デイブ・デリック・ジュニア監督ほか)の日本版でモアナの声優を務める屋比久知奈さんが10月29日…