唐沢寿明:「ハラスメントゲーム」で井上由美子と再タッグ 「白い巨塔」の思い出も

15日スタートの連続ドラマ「ハラスメントゲーム」で主演を務める唐沢寿明さん
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15日スタートの連続ドラマ「ハラスメントゲーム」で主演を務める唐沢寿明さん

 俳優の唐沢寿明さんが主演の連続ドラマ「ハラスメントゲーム」が、テレビ東京系のドラマ枠「ドラマBiz」(毎週月曜午後10時)で15日から放送される。スーパー業界の老舗のコンプライアンス室長としてハラスメント問題を解決していく……というストーリーだ。社会的に注目のハラスメントを扱う同作に挑む唐沢さんに話を聞いた。

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 ◇面白くなるという確信に近いものがある


 ドラマは、脚本家の井上由美子さんの小説(河出書房新社)が原作で、スーパー業界の老舗マルオーホールディングスの富山支店長だった秋津(唐沢さん)が主人公。秋津は、ある事情から左遷されて地方にいたが、コンプライアンス室長として本社に呼び戻されると、社内のさまざまなハラスメント問題を奇抜なアイデアと手法で解決していく。

 秋津と過去に因縁があって敵対していく“ライバル”的な位置付けの常務・脇田治夫を高嶋政宏さん、マルオーホールディングス3代目社長・丸尾隆文を滝藤賢一さん、広報&IR担当取締役で社長失脚を狙って画策をする水谷逸郎を佐野史郎さんが演じる。

 唐沢さんは「主人公はスーパーマンではないですが、戻ってくる前は活躍していた人ですから当然能力はある」と説明する。ドラマについて「みんなで同じ方向を向いて面白い作品を作ろうとなっている。面白くなるという確信に近いものがあるし、他の俳優さんとの演技も楽しみ」と意気込んでいる。

 ◇「白い巨塔は、僕もいろいろな意味で本当に苦しかった」


 脚本も原作者の井上さんが担当。唐沢さんと井上さんのコンビといえば、2003~04年に放送され大ヒットを記録した連続ドラマ「白い巨塔」(フジテレビ系)が浮かぶ。

 「白い巨塔は、僕もいろいろな意味で本当に苦しかった」と当時を振り返る唐沢さんは、「ドラマが始まる前から新聞にも書かれたからね。『やれるわけがない。(白い巨塔の2作目で財前五郎を演じた)田宮二郎さんを超えられるわけはない』とね。別に超えようとしてないけれどね」と苦笑い。


 「ただ田宮さん版の白い巨塔は、中学2年生ごろに父親と見ていました。当時は内容がよく分からなくて(笑い)。そのドラマをまさか自分がやるなんてね。ただ始まる前に、あそこまで(否定的に)言われるとは思わなかった」と苦労は大きかったようだ。

◇高嶋政宏との30年前の思い出 「うちの奥さんが主役だったとき…」

 そんな唐沢さんは今回のドラマで「ハラスメント」という難しいテーマに挑む。「ハラスメントで思うのが、今はした側をつるし上げて、そのまま追放させるという流れ。すっきり感満載だけど、訴えた側にも実は原因があるケースもあったりして、そこまで踏み込めたら面白いかもね」と話す。

 唐沢さん自身、共演を楽しみにしているのが、主人公の“ライバル”となる高嶋さんだ。2人が初めて共演したのが1988年度後期のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「純ちゃんの応援歌」。「うちの奥さん(山口智子さん)が(純ちゃんの応援歌で)主役だったとき、相手役が高嶋君で、僕は奥さんの弟役。当時は『育ちがいいな』と思いました」と懐かしむ。

 「彼は、食通の一面があるから、『この間、すきやばし次郎(有名すし店)に行った』とか言うわけ。でも俺はどちらかというと庶民的な居酒屋が好きだから、そこは性分だね」とタイプの違いを強調。それでも「そこに嫌みがないからね。本当に自然」と感心する。

 その後、高嶋さんとは2002年放送のNHKの大河ドラマ「利家とまつ〜加賀百万石物語〜」でも共演。今回の「ハラスメントゲーム」では劇中で対立することになる唐沢さんは、「物語が進むうちに過去の2人の関係性が見えていくのも楽しみの一つだと思うな」と語っていた。

 「テレビ東京開局55周年特別企画ドラマBiz『ハラスメントゲーム』」は15日から毎週月曜午後10時に放送される。

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