本名陽子:「ふたりはプリキュア」伝説の第8話が転機に 引坂理絵と語る「プリキュア」への思い

「ふたりはプリキュア」の美墨なぎさ(キュアブラック)役の本名陽子さん(左)と「HUGっと!プリキュア」の野乃はな(キュアエール)役の引坂理絵さん
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「ふたりはプリキュア」の美墨なぎさ(キュアブラック)役の本名陽子さん(左)と「HUGっと!プリキュア」の野乃はな(キュアエール)役の引坂理絵さん

 人気アニメ「プリキュア」シリーズ(ABC・テレビ朝日系)の劇場版最新作で15周年記念作「映画HUGっと!プリキュア ふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ」(宮本浩史監督、27日公開)は歴代プリキュアが総登場することが話題になっている。第1弾「ふたりはプリキュア」がスタートしたのは2004年で、主人公・美墨なぎさ(キュアブラック)役の本名陽子さんにとって同作は「かけがえのない存在」になっているという。本名さんが「プリキュア」への思いや、転機になったという伝説のエピソード第8話「プリキュア解散! ぶっちゃけ早すぎ!?」を語った。放送中の「HUGっと!プリキュア」の野乃はな(キュアエール)役の引坂理絵さんにも「プリキュア」への思いを聞いた。

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 ◇神がかっていた野沢雅子の言葉

 「プリキュア」ファンには有名な話だが、「ふたりはプリキュア」がスタートした当時、雪城ほのか(キュアホワイト)の祖母・さなえ役の野沢雅子さんが「10年続けましょう!」と言っていたが、多くの関係者は長寿シリーズになるとは考えていなかったという。本名さんは「最初に『1年で』と言われていました。だから、信じられないですよ。野沢さんは神がかっていますね。しかも、その言葉を超えるとは!」と感慨深いようだ。

 「私はテレビシリーズが初めてで、不慣れなところも多かった。目の前のことに夢中で必死でした。その緊張感が忘れられません」と当時を振り返る。

 ◇なぎさと距離が縮まった第8話

 「ふたりはプリキュア」には伝説のエピソードがある。第8話「プリキュア解散! ぶっちゃけ早すぎ!?」だ。プリキュアになり、一緒に戦いながらもどこか他人行儀だったなぎさとほのかが、ケンカをきっかけに、距離が縮まるエピソード。なぎさが、ほのかに向けて発した「あなたなんてプリキュアってだけで、友達でもなんでもないんだから!」というせりふが衝撃的だった。

 本名さんにとっても第8話は転機だった。「なぎさみたいになりたい!という思いが強かったのですが、最初はなぎさと距離がありました。つらく苦しいトンネルの中にいた時期でした。ただ、第8話からシンクロし始めたんです」と明かす。

 なぎさは本名さんの「かけがえのない存在」になった。「共に生き続けているようなところがあります。私にとって原点でもある。この経験があったからこそ、新しい一歩を踏み出す時に背中を押してくれます。今は娘ができて、娘がプリキュアのまねをしている。母としてプリキュアを見ながら、自分も楽しんでいます」という思いがある。

 ◇引坂理絵も「プリキュア」で成長

 新作劇場版でキュアブラックと共に戦うキュアエール役の引坂さんにとってもプリキュアは「かけがえのない存在」になっている。「この子を演じながら元気、パワーをいただき、作品を通して成長させていただいています。最初は緊張で食べ物が喉を通らない時期もありました。今は、楽しい!と思えるようになり、毎週の収録が楽しみ。はなちゃんと自分が似ていると思える時もあります。はなちゃんが元気なのは、みんなを心配させないため。根っから明るいわけではない。周囲の子が助けてくれるから、何とかなる。そこも似ているかな?」と話す。

 プリキュアを演じることで声優として成長する……。キュアブラック役の本名さん、キュアエール役の引坂さんがシンクロしているようにも見える。新作劇場版は「想い出」がテーマで、キュアエールとキュアブラックが、プリキュアの思い出を奪い、口癖や技をコピーする特殊能力を持つミデンを倒すために立ち上がる。プリキュア声優たちが、演技でもシンクロしてくれそうだ。

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