後藤久美子：「男はつらいよ」新作で23年ぶり映画出演　「“ただいま”という感覚」

　渥美清さん主演の国民的映画シリーズ「男はつらいよ」の50作目となる新作「男はつらいよ50　おかえり、寅さん」（仮題、山田洋次監督）が製作され、女優の後藤久美子さんが出演することが、明らかになった。同シリーズの最新作が製作されるのは22年ぶり、後藤さんが映画に出演するのは23年ぶりとなる。10月31日に東京都内で製作発表会見が開かれ、山田監督、後藤さんのほか、倍賞千恵子さん、前田吟さん、吉岡秀隆さん、夏木マリさん、浅丘ルリ子さんが出席した。

ウナギノボリ

10年前の朝ドラ「花子とアン」　当時の吉高由里子インタビュー

　後藤さんが同シリーズで演じた“イズミちゃん（及川泉）”は、今作ではイズミ・ブルーナというキャラクターに変更される。後藤さんは、山田監督からオファーの手紙を受け取ったときを振り返りながら、「こういう作品を作りたい。だから君が必要だと、どうにか考えてもらえないだろうかと長い手紙を読んでいるときに山田監督の『男はつらいよ』という作品への大きな愛情と新作への情熱というものがひしひしと感じられ、手紙を読み終えるころには、『はい』と二つ返事で行くしかないという思いでした。久々というのはなくて、“おかえり”、“ただいま”という感覚です」とコメントしている。

　「男はつらいよ」は、1969年に映画第1作が公開。渥美さんが演じる「フーテンの寅」こと車寅次郎が主人公の人情喜劇で、第1作の公開から2019年で50周年を迎える。新作はこれまでの作品を織り交ぜて製作されるという。2019年12月27日公開。

　山田監督は、映画について「ある人が『映画を見に行くというよりも寅さんに会いに行くんだよ、映画館にね』と。スクリーンを通して、渥美さんが演じる寅さんの活躍やセリフの先にある、人間はいかに自由であることが素晴らしいのか、あらゆるものから解放されて、のんびり生きることがどんなに大切かに巡り合える作品で、それを寅さんに会いたいという言葉で表現していることに納得した」と語り、新作については「今回集大成となる映画にできればと思います」と意気込みを語った。