ちいかわ
第299話 拾魔(9)
12月5日(金)放送分
今年、創刊50周年のマンガ誌「ビッグコミック」(小学館)の関係者に、名作誕生の裏側や同誌について聞く連載企画「ビッグに聞く」。最終回となる第22回は、2011年から同誌の表紙のイラストを描いているイラストレーターの金子ナンペイさんが登場。「ビッグコミック」の表紙でおなじみの有名人の似顔絵の制作秘話を聞いた。
あなたにオススメ
朝ドラ:来年度後期は「ブラッサム」 主演は石橋静河 モデルは…
「ビッグコミック」の表紙は1970年10月25日号から似顔絵となり、イラストレーターの故・日暮修一さんが描いていた。2011年からは日暮さんの後を継ぎ、金子さんが描いている。イラストを1枚仕上げるのには、4~7日程度かかる。描く際は「ビッグコミックだから、ビッグに描きたい。なるべく顔を大きくしたいんですよね」と考えているという。
顔のサイズはビッグだが、体は小さく描いているのも特徴だ。「絵に入る要素が少ないので、手や持ち道具を入れたい。そこで、体を小さくして画面に入れることにした。なので、描いていて一番難しいのは首なんです。ギリギリ不自然じゃない形で、どう体を小さくするのかを毎回苦労しています。特に女性の場合は、首を長く見せないと美しくならないのです」と明かす。
金子さんのイラストは質感がリアルだ。どうやって有名人の特徴を表現しているのだろうか? 「目の力を強めたり、大げさに光を入れたり。元の写真を参考にして描きますが、よりエッジを効かせています。今の時代は印刷技術が上がっていて、より鮮明に刷り上がるのがいいですね。描くときの手がかりになるのは案外、シワとホクロ。これがあってこそ、その人の顔になることが多い気がします。おじさんの顔に人間味があるのは、シワが面白いから」と語る。
金子さんは自身の仕事を「僕の仕事は翻訳に近いかもしれません。目はこういう輝きだよ、鼻はこんな形だよ、ここにこんなシワができるよ……と僕が一つ一つ認識して、理解して、説明する感じなんです。これが、写真にはない、絵のよさだと思います。やってることは、顔の翻訳家ですね」と紹介する。
これまでに描いて楽しかったのは、米俳優のアーノルド・シュワルツェネッガーさんと北野武監督。好きな人を描くときは一層、筆が乗る。描いてみてから、いい顔をしていると見直したこともあった。
「男性では(サッカー日本代表の)長友佑都。テレビ画面越しにはちっちゃくてすばしっこい動物みたいなイメージで捉えていたのですが、いざ顔を見つめたら、整っていてカッコいい! 女性では(女優の)吉岡里帆。あまり気にしてなかったんですが、描いてみたらこんなにキレイなのか!と驚いて好きになりました」
前任者の日暮さんは約40年にわたって表紙を描いてきた。金子さんは8年目に突入した。これから描きたい顔を聞くと、「映画監督の宮崎駿と庵野秀明。誰を描くかは僕が決めているわけではありませんから、映画が大ヒットして社会現象になってほしいですね。そうしたら、僕が描ける。やっぱり、ビッグの表紙はビッグな人じゃないと務まらないと思うんです」と話す。「ビッグコミック」の表紙は、時代を映す鏡であり続けるのだろう。
「月刊デザート」(講談社)で連載中のやまもり三香さんのマンガが原作のテレビアニメ「うるわしの宵の月」が、TBS系で2026年1月11日から毎週日曜午後4時半に放送されることが分か…
「BEASTARS」で知られる板垣巴留さんのマンガが原作のテレビアニメ「SANDA」が、MBS・TBSほかの深夜アニメ枠「アニメイズム」で放送されている。超少子化時代を迎え、子ど…
クリエーターのしりもとさんが手掛けるマンガが原作のテレビアニメ「ンめねこ」とセガのゲームシリーズ「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」の人気キャラクター・ソニックがコラボすることが分かっ…
空知英秋さんの人気マンガ「銀魂」の新作劇場版アニメ「新劇場版 銀魂 -吉原大炎上-」のアフレコが終了し、メインキャラクターを演じる月詠役の甲斐田裕子さん、晴太役の三瓶由布子さん、…
「週刊少年サンデー」(小学館)で連載中のマンガが原作のテレビアニメ「葬送のフリーレン」の第2期が2026年1月16日から放送されることを記念して、小学館の少女・女性マンガ誌5誌に…
2025年12月06日 05:00時点
※TVer内の画面表示と異なる場合があります。