注目映画紹介:「劇場版シティーハンター」 レジェンド声優再集結! 飯豊も熱演の“新旧いいとこ取りアクション”

劇場版アニメ「劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ>」の場面写真 (C)北条司/NSP・「2019 劇場版シティーハンター」製作委員会
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劇場版アニメ「劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ>」の場面写真 (C)北条司/NSP・「2019 劇場版シティーハンター」製作委員会

 1980~90年代に人気を集めた北条司さんのマンガ「シティーハンター」の29年ぶりの新作劇場版アニメ「劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ>」(こだま兼嗣総監督)が、8日からTOHOシネマズ新宿(東京都新宿区)ほかで公開される。リョウ役の神谷明さんをはじめ、オリジナルキャストが20年ぶりに再集結。さすがはレジェンドたちの圧巻の声の演技にうならされる一方、今作のヒロイン・亜衣の声を担当した女優の飯豊まりえさんが声優初挑戦とは思えないはまりっぷりで熱演。現代の新宿を舞台に、ITやドローンが活躍するなど“新旧いいとこ取り”のサスペンスアクションが存分に楽しめる。

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 「シティーハンター」は、85年にマンガ誌「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載が始まったマンガ。東京・新宿で、ボディーガードや探偵などを請け負う冴羽リョウの活躍が描かれた。87~99年にテレビアニメが放送されたほか、3作の劇場版アニメが製作された。アニメの新作は20年ぶり、劇場版アニメの新作が公開されるのは90年以来、29年ぶりとなる。

 裏社会ナンバーワンの始末屋(スイーパー)の腕を持つシティーハンター、冴羽リョウは東京・新宿に事務所を構え、相棒・槇村香とさまざまな依頼を受けていた。そこに、何者かに襲われたというモデルの進藤亜衣がボディーガードを依頼しにやって来る。美女の依頼を快諾したリョウだったが、撮影スタジオで更衣室をのぞいたりとやりたい放題。亜衣がキャンペーンモデルを務めるIT会社の御国真司社長は香の幼なじみで、撮影現場で久々に再会した香をデートに誘う。一方、海坊主と美樹は新宿に兵士が集結するという情報を入手。その兵士たちはなぜか亜衣を狙っていた。敵の正体を探る警視庁の野上冴子が直面する巨大な陰謀……。大物武器商人が来日したその目的とは? 御国の登場ですれ違うリョウと香。シティーハンターは亜衣と新宿を守り抜くことができるのか……というストーリー。

 リョウ役の神谷さん、香役の伊倉一恵さん、冴子役の一龍斎春水さん、海坊主役の玄田哲章さん、美樹役の小山茉美さんらオリジナルキャストの演技は抜群の安定感で、どのシーンも安心して聞いていられた。同じ北条さん原作の「キャッツ・アイ」から主人公の来生三姉妹(声は戸田恵子さん二役、坂本千夏さん)も登場し、懐かしさも倍増でワクワクさせられる。

 一方で、飯豊さんほか、御国真司役の声優の山寺宏一さん、特別出演したお笑いコンビ「チュートリアル」の徳井義実さんら今作の新キャラクターも作品世界にうまくはまっていて、違和感なく心底楽しめた。

 「TM NETWORK」によるおなじみの主題歌「Get Wild」が採用され、香の100トンハンマー(最初に登場するのは2019トン)や「リョウちゃんもっこり」などのリョウと香のギャグシーンも健在。初代監督のこだまさんが総監督を務めているだけあって、「シティーハンター」ファンの見たいところに手が届く絶妙な仕上がりだ。20年前をよく知らないという新たなファンには、最新兵器や現代の新宿を舞台にしたド派手なアクションを先入観なしに楽しめる。(細田尚子/MANTAN)

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