相棒:“ついてない女”月本幸子、旅立つ 鈴木杏樹「またお会いできるときを…」

月本幸子役の鈴木杏樹さん。第19話の1シーン=テレビ朝日提供
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月本幸子役の鈴木杏樹さん。第19話の1シーン=テレビ朝日提供

 人気刑事ドラマ「相棒」の最新作「シーズン17」(テレビ朝日系、水曜午後9時)の第19話「漂流少年~月本幸子の決断」が13日に放送され、鈴木杏樹さん演じる小料理屋「花の里」の女将(おかみ)・月本幸子が新たな旅立ちを果たした。2006年から約13年間にわたって幸子を演じてきた鈴木さんが現在の心境と杉下右京役の水谷豊さんへの感謝を語った。

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 06年3月に初登場した“ついてない女”幸子とともに、13年にわたって歩んできた鈴木さんは「幸子さんは私にとって“誰よりもよく分かる人”。『幸子さんだったらこう言うだろうな』『幸子さんならこんなふうに考えるだろうな』というのが、手に取るように分かるんです。幸子さんという人物に、鈴木杏樹が寄り添っているような感覚、といえばよいのでしょうか……」と役柄への愛着を語った。

 また、「幸子さんは『相棒』の世界の中で生き続けて、また成長を遂げていると思うので、次に会えるのがちょっと楽しみ。幸子さんはきちんと彼女の人生を生きていく……。それはすごいことだなと思っています」と、幸子の挑戦を祝福した。

 さらに、右京に全幅の信頼を寄せる幸子と同様、水谷さんには尊敬と憧れの念を抱いていたことを告白。「最後の『花の里』のシーンも、水谷さんのお芝居がなかったら、あんなふうにできなかったなと思っているんです。水谷さんは私の感情が動くようにお芝居をしてくださったんです。水谷さんは私にとって永遠の師匠というか、憧れの存在です」と感謝。

 「幸子さんがこの先、どんなお仕事に就くのか分かりませんが、これからもまだまだ『相棒』の世界の中で彼女は生きているので、引き続き応援してくださったらうれしく思いま す。そして、またお会いできるときを待っていただけたらありがたいですね。その間、幸子さんは頑張って資格を取って、必ずや大きく成長しています!」とファンにメッセージを送った。

 月本幸子はシーズン4の第19話「ついてない女」(06年3月)で初登場。夫の死後、暴力団幹部の愛人となっていたが、夫を死に追いやったのがその幹部だと知り、拳銃を使って復讐(ふくしゅう)し、海外逃亡を企てていたが、偶然出会った特命係に見破られて逮捕される。シーズン6の第11話「ついている女」と第12話「狙われた女」(ともに08年1月)で再登場すると、女性受刑者の脱獄計画に巻き込まれた揚げ句に殺害されそうになるが、特命係に救い出された。シーズン10の第12話「つきすぎている女」(12年1月)では出所後、幸運が続いたことから自分が狙われているのではないかと勘違い。紆余(うよ)曲折を経て、右京の勧めで「花の里」の2代目女将に就任。その後は店を切り盛りし、「相棒」ワールドを彩ってきた。

 13日放送のシーズン17の第19話では、詐欺と殺人事件に巻き込まれた少年に寄り添った幸子が「自分が特命係に助けてもらったように、今度は私が子どもたちの助けになりたい」と考えるようになり、「きちんと勉強して資格を取って、子どもたちを実際にそばで支える仕事に就きたい」と新たな道へ歩き出すことを決意。万感の思いで右京と握手を交わし、旅立っていった。

 また、20日はいよいよ最終回。午後8時からの2時間スペシャルで放送されることも決定。遺伝子工学の研究者として世界的に名を知られた教授が殺害される事件が発生し、反科学主義を標榜(ひょうぼう)する団体の仕業が疑われる中、右京は一組の少年少女に注目するが、2人はそろって記憶喪失だと主張する。やがて事件を追ううち、致死率100%の新型ウイルスのパンデミックが……。特命係は混乱を阻止し、世界を救うことができるのか……というストーリーが展開される。

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