ワンピース エッグヘッド編
第1151話 父と描いた夢!ボニーの自由な未来
11月30日(日)放送分
人気アニメ「プリキュア」シリーズは時代に合わせて変化している一方、定番になっているものもある。劇場版で来場者にプレゼントされている玩具のミラクルライトやアニメのエンディングで3DCGプリキュアたちが踊るエンディングダンスは、10年以上にわたって、子供に愛され続けている。16日に公開された新作劇場版「映画 プリキュアミラクルユニバース」(貝澤幸男監督)は、ミラクルライトにスポットを当てた物語で、プリキュアたちのエンディングダンスを楽しめることも話題になっている。ミラクルライト、エンディングダンスは、なぜ子供たちを魅了し続けているのだろうか? 新作劇場版を手がけた東映アニメーションの内藤圭祐プロデューサーに聞いた。
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「映画 プリキュアミラクルユニバース」は、放送中のシリーズ第16弾「スター☆トゥインクルプリキュア(スタプリ)」と1月に最終回を迎えた第15弾「HUGっと!プリキュア(HUGプリ)」、2017~18年放送の第14弾「キラキラ☆プリキュアアラモード(プリアラ)」のプリキュアが集結。プリキュアたちが、ミラクルライトの秘密を探す宇宙の旅に出発する。
ミラクルライトが初めて配布されたのは、07年公開の「映画Yes!プリキュア5 鏡の国のミラクル大冒険!」だった。中学生以下を対象にプレゼントされる玩具で、スイッチを押すとライトが光るというシンプルな構造だ。劇中でプリキュアがピンチになると、子供たちがミラクルライトに光をともしてプリキュアを応援するのがおなじみの光景になっている。
「劇場に集まったお子様を見ていると、みんなライトを振ってくれています。普段、テレビでアニメを見るのと、劇場でアニメを見るのは違う体験です。プレゼントされたミラクルライトを振ることで、映画に参加できるような体験ができるのは劇場ならではです。プリキュアのショーを見ていると、子供たちは踊ったり、動きだそうとします。体を動かして参加したいのかもしれません」
内藤プロデューサーは「みんなで一緒になってライトを振る体験も魅力なのでしょう」とも話す。ライトを振ってプリキュアを応援する光景は、アイドルのライブ会場のようにも見える。劇場で観客が声援を送ってサイリウムを振ったりできる応援上映の先駆けとも言えるかもしれない。子供たちにとって、ミラクルライトを振ってアニメを見ることが、ライブや応援上映に参加したような特別な体験になる。
テレビアニメ「プリキュア」シリーズでは、09~10年放送の「フレッシュプリキュア!」からエンディングで3DCGのダンスシーンを流すことが定番になっている。以前、「フレッシュプリキュア!」などを手がけた東映アニメーションの梅澤淳稔プロデューサーに取材をした際、子供の好きなものをリサーチし、「ダンスが好きな子供が増えている」という調査結果があり、エンディングダンスが生まれたと明かしていた。内藤プロデューサーが「子供が主題歌を歌うことはよくありますが、踊ることでより参加できる」と話すように、ダンスもまたミラクルライトと同じく参加できる喜びがある。
「映画 プリキュアミラクルユニバース」のエンディングでは、北川理恵さんが歌うエンディングテーマ「WINくる!プリキュアミラクルユニバース☆」に合わせてプリキュアがダンスを披露する。「子供に踊ってもらいたい」という思いから、公式サイトでレッスン動画を配信し、予習できるようにした。
新作劇場版は、ミラクルライトにスポットを当てた物語で、配布されるミラクルライトを使って、プリキュアを応援するシーンもふんだんに用意されている。内藤プロデューサーは、ミラクルライトを振って、ダンスを楽しめるアトラクション型アニメを目指した。
「コンセプトの一つは参加できること。ダンスは初見でも楽しめるものを目指し、シンプルで分かりやすくしています。盆踊りのようなものかもしれません。見よう見まねでやっても参加できるようなものにしたかった」
「分かりやすくする」のは難しいことだ。しかし、子供向けのアニメを作る中で、分かりやすさを考えることは宿命なのかもしれない。
「答えがないんですよね。とはいえ、大多数の子供が分かるように……というテンションではダメ。分からない子供までケアできているかを突き詰めないといけません。難しいです」
新作劇場版について「昨年秋の映画は15周年を記念した作品で、歴代プリキュア55人が総登場しました。今回は20周年に向けた次の一歩になります。『スタプリ』チームの成長も見ていただきたいです。『HUGプリ』『プリアラ』チームは頼もしさもありますし、『スタプリ』がその背中を見て成長していくところもあります」と語る内藤プロデューサー。
20周年を目指す中で、ミラクルライトやエンディングダンスに代わるような新たな発明も期待されるが、内藤プロデューサーは「ダンスをやめる選択肢がないですし……。ただ、課題として認識していかないといけませんが」と話す。「プリキュア」は進化を続けてきた歴史がある。いつか驚きの新発明が生まれるかもしれない。
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