福原遥:声優の原点は「まいん!」 女優、声優で自分しかできない表現を

ショートアニメ「そばへ」に声優として出演する福原遥さん
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ショートアニメ「そばへ」に声優として出演する福原遥さん

 女優や声優として活躍する福原遥さんが声優で参加したショートアニメ「そばへ」が、YouTubeのマルイノアニメ公式チャンネルで公開されている。2009~13年に放送された子供向け番組「クッキンアイドル アイ!マイ!まいん!」(NHK・Eテレ)で知られる福原さんも20歳。声優としてアニメ「キラキラ☆プリキュアアラモード」(ABCテレビ・テレビ朝日系)、女優としてドラマ「3年A組-今から皆さんは、人質です-」(日本テレビ系)に出演するなど大活躍している。福原さんに、声優としての活動、原点などについて聞いた。

ウナギノボリ

 ◇「そばへ」の世界に入ることができてうれしい

 「そばへ」は、東宝、丸井グループ、アニメ「宝石の国」などのアニメ制作会社のオレンジが手がけたアニメ。細田守監督の劇場版アニメ「未来のミライ」に助監督として参加した石井俊匡さんが監督を務めた。とある雨の日、帰路につこうとした統(おさむ)が、 紗友(さゆ)にプレゼントされた傘がなくなっていることに気付き、傘がやがて少女になる……という展開。「そばへ」に声優として参加したのは福原さん一人。せりふは少ないものの、可愛らしい福原さんの声が印象的だ。

 「重要な役なので、緊張していたのですが、最初にストーリー、登場人物について教えていただき、世界観が分かってから、『自由にやっていいよ』と言われたんです。感じたことを声にしました。いろいろなパターンを録(と)ったのですが、最初のせりふは、最初に収録したものを使っていただけたんです。うれしかったです」

 福原さんは「そばへ」を「大好きな作品!」と話す。

 「絵のタッチ、光が優しく、柔らかい雰囲気。見ていて癒やされます。ストーリーも奥が深いです。音楽は『聲の形』の牛尾(憲輔)さんで、収録の時から興奮していました。女の子が光を放ちながら走るのですが、光にまわりの景色が反射しているんです。こんな表現があるんだ!とびっくりしました。自分にとって大切なことは何だろう?と考えたり、価値観が違うもの同士が共有できる素晴らしさも感じました。何度見ても、感じることが違うはずです。この世界に入ることができたことがうれしいです」

 ◇声優として自然体の女の子を演じてみたい

 福原さんは、2017~18年に放送されたテレビアニメ「キラキラ☆プリキュアアラモード」で有栖川ひまり(キュアカスタード)を演じたほか、テレビアニメ「恋は雨上がりのように」(フジテレビほか)などでも声優として活躍している。女優としても活動する福原さんは、声優の仕事の魅力をどのように感じているのだろうか?

 「声優さんは、動物だったり、人間じゃないキャラクターも幅広く演じられます。声優さんの演技にびっくりすることもあります。私もそんな声優になりたい。難しい部分もあります。難しいから、もっとできるようになりたいと思う。すごく楽しいんです。もっと挑戦してみたいですね。これまでは、特徴のある役をやらせていただきましたが、素朴な女の子の役をやってみたい。未熟者ですが、自分しかできない自然体の女の子を演じてみたいです。声だけで人に何かを届けられる声優になってみたいです」

 福原さんは子役時代、「クッキンアイドル アイ!マイ!まいん!」(NHK・Eテレ)で「まいんちゃん」を演じた。声優としての原点でもある。

 「一番最初に『まいん』(のアニメパート)で声優さんをさせていただき、難しくて苦戦したのですが、声優さんのお仕事を知ることができました。こんなすてきな表現者の方がいるんだ!と知って、好きになったんです。自分にとって大きかったですね」

 ◇20歳で自分を見つめ直したことも

 声優の経験が、女優の仕事に影響することもある。

 「ドラマや映画のお芝居で声を意識したり、ちょっとずつ自分の中で分かったこともあります。声優のお仕事で刺激を受け、ドラマや映画でも役によって声を変えられるようになりたいと思っています」

 女優としてドラマ「3年A組-今から皆さんは、人質です-」などの演技も話題になっている。女優であり声優でもあるというオンリーワンな存在になりつつある。

 「自分しかできない表現ができればと考えています。声優も女優も歌もバラエティーも人に何かを伝えたり、パワーを与えるお仕事。自分自身も大切にして、いろいろな人の心を動かされるような存在になりたいです。全部の分野で笑顔、勇気を届けられる人になりたいです」

 昨年8月には20歳になった。まいんちゃんもすっかり大人っぽくなった。

 「10代の頃は前に前に!進め!と走ってきた感じがしていたのですが、20歳になって一度、自分を見つめ直す時間を作ろうとしたんです。本当にやりたいこと、どういう人になりたいか、周囲のことを見つめ直しました。まだ分かっていないところもいっぱいありますが、20代は自分をもっと知っていけるようにしたいです」

 成長を続ける福原さん。今後も福原さんしかできない表現がますます注目を集めそうだ。

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