名探偵コナン
#1189「W・アリバイ」
1月17日(土)放送分
故・水木しげるさんのマンガが原作のテレビアニメ「ゲゲゲの鬼太郎」第6期(フジテレビほか毎週日曜午前9時~)が7日から放送2年目に突入し、新章「地獄の四将(よんしょう)編」がスタートする。第6期は昨年4月にスタートし、1年目はブラック企業、SNSいじめ、難民問題など現代ならではの社会問題、人間の心の光と闇を描いたことも話題になった。アニメを制作する東映アニメーションの永富大地プロデューサーは「今の放送事情を過剰に考え過ぎず、面白いものをやろう!とフルスイングで作っています」と語る。永富プロデューサーに、1年目の挑戦を振り返ってもらいつつ、2年目のさらなる挑戦について聞いた。
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「ゲゲゲの鬼太郎」は、1968~69年にテレビアニメ第1期が放送され、半世紀にわたって愛され続けてきた人気作。時代によって変化し、これまで環境破壊、公害なども描かれ、バブル経済真っただ中には、自然や他人に対する思いやりや優しさが失われた時代が舞台になった。第6期が始まった時、永富プロデューサーは「過去の作品をひもといてみると、時代を映そうとしたのではないようです。結果的に時代を映す鏡になってきた」とも話していた。第6期もまた時代性を際立たせようとしたわけではなかった。
第7話「幽霊電車」のブラック企業のパワハラ、第15話「ずんべら霊形手術」の整形手術、さらにSNSいじめ、難民問題なども描かれて今っぽいようにも見えるが、描かれているのは社会のいびつさ、人間の心の光と闇など普遍的なテーマだ。「ゲゲゲの鬼太郎」に通底するテーマでもあり、“水木しげるイズム”をぶれることなく描いてきた。
「『とがっていますね』と言われることもあるのですが、際立たせようとした意識はないんです。表面的に奇抜なところを強調してもボロが出ますからね。妖怪は、人間の心、社会のひずみに存在する。時代を反映しようとしたというより、妖怪がどこにいるのか?を考えた時、結果的にこうなったところもあります。いろいろなアプローチがあるのですが、水木先生の原作の舞台を現代に置き換えたものもあります。ニュースや現代の問題からアプローチして、その問題を念頭に水木先生の『日本妖怪大全』で描かれている妖怪を取り上げ、ストーリーを組み立てることもあります」
「ゲゲゲの鬼太郎」は日曜朝の子供向けアニメではあるが、朝から重い……と感じることもある。子供には難しいのでは?という声もある。しかし、“アクセル全開”でチャレンジしてきた。
「水木プロの方から『朝だから見られますね。夜、見たら怖い』と言われたこともありました。それが『鬼太郎』なのかもしれません。ありがたいことですが、フジテレビさんからも『アクセル全開でかまわない』とおっしゃっていただいています。子供は理解できないことが多いと思いがちですが、大人が思っている以上に子供には文脈や行間を読む力があります。今の放送事情を過剰に考え過ぎず、面白いものをやろう!とフルスイングで作っています。シナリオ会議がすごいんですよ。エネルギーを使いますね」
鬼太郎はただの正義のヒーローではない。人間を助けるが、何も言わずに立ち去る。人間が悪かったら、容赦なく切り捨てることもある。人間と妖怪の板挟みになることもある。クールでひょうひょうとしているようにも見えるが、昨年10月から放送された「西洋妖怪編」や第48話「絶望と漆黒の虚無」では感情をあらわにする場面もあった。
新章「地獄の四将編」は、新キャラクターとして妖怪に対して強い憎しみを持つ人間の高校生・石動零(いするぎ・れい)も登場する。鬼太郎はどんな姿を見せてくれるのだろうか? 「新章では、鬼太郎がなぜ人間と妖怪の間に立つのかを描いていきたい。零は、鬼太郎の感情を揺さぶることになります。鬼太郎の考え方は今の世の中で大切なことかもしれません。多様性を認めるのは難しい。だからといって多様性を認めていなければいけない。多様性を肯定するために頑張ることになります」
鬼太郎が人間、妖怪のどちらにも味方しないのは、社会で多様であってほしいという思いがあるのだろう。2年目も日曜の朝から驚かされたり、ハッとさせられたり、人間の心や社会について考えさせられることになりそうだ。
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