水曜日のダウンタウン
名探偵津田 第3話 怪盗vs名探偵~狙われた白鳥の歌~
12月18日(水)放送分
NHK連続テレビ小説(朝ドラ)「なつぞら」での演技も話題となった女優の清原果耶さん。主演時代劇「螢草 菜々の剣」(NHK・BSプレミアム、金曜午後8時ほか)も7月26日にスタートし、いちずなヒロイン・菜々として、立ち回りも披露するなど、「なつぞら」の千遥(ちはる)とはまた違った一面を見せている。さらにこの夏は、戦時中のフィリピン・ルソン島を舞台とした特集ドラマ「マンゴーの樹の下で~ルソン島、戦火の約束~」(NHK総合で8月8日午後10時)にも出演と、その活躍ぶりはとどまるところを知らない。“役として生きる”という部分でのブレない強さも魅力で、「何事も挑戦するのが私の生き方」「現場では役として、どう表現するかが主軸にあるので、おじけつくとか、私の感情は一切必要ないと思っています」と言い切る清原さんに話を聞いた。
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清原さんは、2015年度後期の朝ドラ「あさが来た」で女優デビューし、以降、数々のドラマや映画に出演。初主演作となった昨年の「ドラマ10『透明なゆりかご』」では、小さな町の産婦人科医院で「命」を見つめる看護師見習い・アオイの、祈りにも似た思い、気持ちの揺れ具合を繊細に表現し、高い評価を得た。
当時、共演者の水川あさみさんや瀬戸康史さんは、“女優・清原果耶”を「度胸の塊ですよね、素晴らしい」と評していた。また「なつぞら」で清原さんをキャスティングした一人である制作統括の磯智明チーフプロデューサー(CP)も、清原さんの女優としての魅力の一つに「度胸がある」ということを挙げていた。
この点について清原さん本人に聞くと、「自分で『度胸があります』とは思ったことはないんですけど、負けず嫌いではあると思う」と回答。「その負けず嫌いも自分に対してというのが多くて。自分が動かないと何も始まらないというか。一歩踏み出すことの大変さや難しさも分かってはいるんですけど、そこから先、自分がどこまで挑戦できるのかが、自分のためになるっていうことは、この仕事を始めてから気づいた部分でもあるので。とにかく今は何事も挑戦するのが、私の生き方というか、そういう部分を皆さん、『度胸』って言葉を使ってくださっているのかなって思います」と推測する。
また「なつぞら」の磯CPは、「清原さんはどの役者を相手にしてもブレない」と感心していた。清原さん自身は「緊張もしますし、『あ、どうしよう』ってなったことも数えれば数えるほどにあります」と前置きした上で、「だた現場では役として、どう表現するかが主軸にあるので、おじけつくとか、私の感情は一切必要ないと思っている。その部分が『ブレない』ってことにつながっているのかもしれません」と自己分析する。
「螢草」でも、菜々の主人となる風早市之進役の町田啓太さん、市之進の妻の佐知役の谷村美月さん、菜々の父を死に追いやったとされ、市之進を陥れようとする敵・轟平九郎役の北村有起哉さん、剣の達人の壇浦五兵衛役の松尾諭さんらと共演。そんな中、悲しい過去や境遇にもめげない、内に強さを秘めた菜々として、劇中で生き生きとした表情を見せている。
「菜々ちゃんはすごくけなげで真っすぐ。自然と周りの人たちを巻き込んで生きていて、巻き込んでいくことで周囲を励まし、また菜々ちゃん自身が周囲から励まされているという、すごくいい関係の中で人生を過ごしている。すごく愛されている女の子だなって感じてます」と印象を明か清原さん。
役作りについては「現代劇も時代劇も同じで、台本をしっかりと読み込んで、違和感がある部分を全部排除して、ウソがないような芝居、表現方法を自分の中で探す」ところから始まったといい、時代劇に付きものの所作については「お辞儀の深さや手の添え方一つで違いを作ることができる。そのくらい繊細な動きが必要なんだってことに改めて気づかされました」とも。
2016~18年に放送された「大河ファンタジー『精霊の守り人』」以来となる本格的な立ち回りに挑戦し、「体を動かすのが好きだし、殺陣をやりたいって気持ちは『精霊の守り人』の後もずっと持っていたので、楽しいです。ただ普段、刀を振らないから、音も鳴らないですし、姿勢も崩れる。先生には何度も『姿勢を正しく』ってご指導いただいて、何とか形になりました」と安堵(あんど)の笑顔。「『螢草』は敵討ちという本筋がありつつ、コメディー部分もあって、すごくテンポ感がよくて見やすいと思いますので、普段から時代劇を見てくださる方はもちろん、自分と同世代の方にも見ていただけたらいいなって思っています。キャスト、スタッフの皆さんと丁寧に作り上げた作品なので、たくさんの方、幅広い年齢層の方に楽しんでいただけたら」とアピールしていた。
特集ドラマ「マンゴーの樹の下で」は、戦時中のヒロインとして、タイでの過酷なロケも体験。先日、開かれた試写会後の会見では、「ロケの6日間は本当に毎日、体と精神が世界の果てにあるような感覚でした。(自身が演じる凛子の友人の)綾役の山口まゆちゃんと一緒に戦時パートを生きていて、撮影をしている時はこのまま朽ち果ててしまうんじゃないかと思いながら撮っていました」と振り返っていたが……。
それでも、自身のシーンがクランクアップしたとき「私、お芝居が好きなんだなって、改めて思いました」としみじみと明かす清原さん。「監督が『透明なゆりかご』でご一緒した柴田岳志さんで。私のテンポ、テンションを理解してくださっているので、そこを考慮して撮影してくださったこともあったのですが、今回のように戦争のお話をドラマとして残すことによって、救われたり、逆に苦しくなったりする方もいらっしゃるとは思うんですけど、誰かにとって意味のある作品を生み出していくっていう作業は本当に尊いものだなって感じて。これからも頑張ろうって思いました」と前向きに語っていた。
2024年12月23日 03:00時点
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