みをつくし料理帖:角川春樹が“生涯最後”のメガホン 松本穂香主演で映画化「幸せな気持ちでいっぱい」

映画「みをつくし料理帖」で監督を務める角川春樹さん(上段)とキャストの(下段左から)中村獅童さん、松本穂香さん、奈緒さん(C)2019映画「みをつくし料理帖」製作委員会
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映画「みをつくし料理帖」で監督を務める角川春樹さん(上段)とキャストの(下段左から)中村獅童さん、松本穂香さん、奈緒さん(C)2019映画「みをつくし料理帖」製作委員会

 高田郁さんのベストセラー「みをつくし料理帖」が映画化されることになり、主演を女優の松本穂香さんが務めることが8月6日、分かった。数々の名作を世に送り出した巨匠プロデューサー・角川春樹さんが監督として、生涯最後となるメガホンをとるという。映画は、2020年秋公開。

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 「みをつくし料理帖」は、累計400万部突破の高田さんによる時代小説シリーズ。2009年5月に第1作「八朔の雪 みをつくし料理帖」が刊行され、2014年8月刊行の第10作「天(そら)の梯(かけはし) みをつくし料理帖」で完結した。登場人物のその後を描いた特別巻「花だよりみをつくし料理帖 特別巻」が2018年9月に刊行されたほか、2012年と2014年にはテレビ朝日で北川景子さんの主演でスペシャルドラマ化。2017年にはNHKで黒木華さん主演で連続ドラマ化された。

 今回、「みをつくし料理帖」刊行10周年を記念し、角川さんの手によって映画化されることが決定。松本さんは、主人公・澪を演じる。

 時は享和二年、大坂。8歳の澪と野江は、暮らし向きが違えども仲の良い幼なじみだった。「何があってもずっと一緒や」と約束を交わす2人だったが、その約束の夜、大洪水が大坂を襲う。それから時は流れ、江戸・神田にあるそばどころ「つる家」に、料理人として働く澪の姿があった。大洪水で両親を亡くし、野江とも離ればなれとなってしまった澪は、「つる家」の店主・種市に助けられたのだった。

 種市に天性の料理の才を見いだされ、女性でありながら料理人として働いていた澪。江戸の味になじめず試行錯誤の日々を過ごしていたが、数々の困難に立ち向かいながら、やがて「つる家」の看板料理を見いだして……という物語。

 澪と幼なじみの野江役を奈緒さん、江戸の吉原で頂点を極めるあさひ太夫を守る男・又次役を中村獅童さんが演じることも発表された。今月クランクイン予定。

 角川さん、松本さんのコメントは以下の通り。

 ◇角川春樹監督

 高田郁さんの「みをつくし料理帖」が発刊されて10年、何度も映画化の話が持ち上がっては流れてきた。今になって振り返ってみると、全てが目に見えない世界によって、私が製作・監督をすることが決定されていたと思われる。過日、松本穂香の衣装合わせに同席した私の秘書は、無意識に、「澪ちゃんがここに立っている」とつぶやいた。松本穂香も運命によってスクリーンに登場する。私はこの映画に身を尽くす。

 ◇松本穂香さん

 「みをつくし料理帖」というたくさんの人に愛されている作品の映画化! しかも主人公ということで、初めは驚きましたが、今は澪を演じられる幸せな気持ちでいっぱいです。澪という人は、芯の強さ、周りを包み込むような優しさをいっぱいに持っている人だと思っています。そんな澪を演じることで、物語の中に流れる温かさを見てくださる皆さんにも感じていただけるように、精いっぱい頑張りたいと思います!

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