三林京子:「スカーレット」“大久保さん”で存在感 笑顔封印でいけずなふり?「視聴者の皆さんに憎まれたらしめたもの」 

NHKの連続テレビ小説「スカーレット」に大久保のぶ子役で出演している三林京子さん(C)NHK
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NHKの連続テレビ小説「スカーレット」に大久保のぶ子役で出演している三林京子さん(C)NHK

 女優の戸田恵梨香さんが主演を務めるNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「スカーレット」に、ヒロイン・喜美子(戸田さん)に女中としてのノウハウを教える“女中業のスペシャリスト”大久保のぶ子役で出演している三林京子さん。第3週「ビバ!大阪新生活」(10月14~19日)から登場すると、いけずなふりして実はいい人の“大久保さん”として存在感を発揮してきた。そんな大久保さんについて「とても喜美子に厳しいですが、本当はいい人。でもいい人に見えたら面白くないので、視聴者の皆さんに憎まれたらしめたものと思い、ニコりとも笑わず演じました」と明かす三林さんに話を聞いた。

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 三林さんは1951年生まれ、大阪府出身。1970年から活動し、落語家としての顔も持つ、女優キャリア50年の大ベテランで、朝ドラへの出演は「スカーレット」で8作目となる。

 三林さんは「前作の『カーネーション』ではワンシーンの出演で、そこから8年がたち、『もう出演はないのかしら』と思っていたところだった」といい、「髪の毛を短くしてメッシュでも入れようかと、美容院に予約を入れていたんです。出演の話をいただくのがもう少し遅かったら手遅れだったので、危機一髪でした! 厳しいおばあさん役を演じるのに、キンキラキンの髪の毛になっていたかもしれませんね」と笑顔で明かす。

 演じる大久保は、若い頃から、さだ(羽野晶紀さん)の実家(現・荒木荘)で鍛えた、女中業のスペシャリスト。今も荒木荘の近所に住んでいて、最初は喜美子のあまりの若さに反対するも、その頑張りを次第に認め、女中としてのノウハウを教える……という役どころだ。

 「私の演じる大久保のぶ子は女中業のスペシャリスト。私の父は、文楽(ぶんらく)の人形遣いをしていたので、私が幼い頃はよく父の後援会長さんのお宅へ遊びに行っていたんです。そのお宅には家のことをすべて仕切る女中さんがいて、その家の奥さんをはじめ、全員に頼りにされていました。料理も上手だし、礼儀作法にも厳しい。女中のかがみのような方でした。この役をいただいたときに、真っ先にその方を思い出しましたね。昭和の時代の女中さんを間近で見ることができたのは幸せでした」と話していて、“大久保さん”は三林さんの実体験から生まれたキャラでもあるという。

 撮影現場の印象を聞くと、「北村一輝さんのこれまでの役をテレビなどで拝見していたので、『気難しい人なのかな』と思ってたんですが、関西ことばを流ちょうに話すとても気さくな方でした」と回答。さらには「しかも北村さんとは誕生日が一緒なんです! 7月17日ですが、北村さんが『かに座はいい人が多いんですよ』って(笑い)」と喜んでいた。

 最後に「実力のある女優の戸田恵梨香さんが、喜美子の人生の15歳から50歳ぐらいまでを演じるのが見どころですよ」と力を込め、「女の生き様を見せてくれるんじゃないかなと思います。また滋賀県の自然の美しさなどが、このドラマで注目されるといいですね」と期待を寄せていた。

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