谷原章介：松本清張ドラマ「黒い画集～証言～」完成　浅香航大と不倫？「さらに複雑で挑戦的な内容に」

　俳優の谷原章介さん、浅香航大さん、女優の西田尚美さん共演による松本清張原作のドラマ「黒い画集～証言～」が完成し、NHK・BSプレミアムで5月9日午後9時から放送されることが分かった。舞台を現代に置き換え、大胆な設定と斬新な解釈でリメークしたヒューマン・ラブサスペンス。谷原さんが地域の患者から信頼されるクリニックの院長・石野貞一郎、浅香さんが貞一郎の不倫相手の芸大院生の梅沢智久、西田さんが貞一郎の妻の石野幸子を演じる。

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　物語は、貞一郎（谷原さん）は幸子（西田さん）と結婚し、妻の実家のクリニックを継いだ。表向きは真面目な仕事ぶりが評判の医師だが、3年前から付き合う不倫相手がいる。しかも密会を重ねるその相手は、なんと男性の智久（浅香さん）だった。だがある日、殺人容疑で逮捕された杉山（堀部圭亮さん）が、貞一郎と智久の密会現場に遭遇したとアリバイを主張。不倫がバレることを恐れた貞一郎は、その日、杉山と出会わなかったと偽証してしまう……と展開する。

　貞一郎役の谷原さんは、松本清張作品の魅力や原作から貞一郎の不倫相手が男性に変更されたことについて、「罪を犯したことがないような善良な市民が、ふとしたきっかけで別の一面をあらわにしていく。そんな心の奥底を描く人間描写が魅力でしょうか。同性愛の設定が加わったことで、原作よりさらに複雑で挑戦的な内容になったと思います。浅香さんと以前に共演したときはここまで近しい関係の役柄ではなかったので、楽しみにしていました。実際に役で相対してみて、改めてとても色気がある役者さんだと感じました」と語る。

　一方、貞一郎の不倫相手の智久を演じた浅香さんは、「僕が谷原さんの不倫相手役という設定変更には驚きましたが、グッと作品の求心力が強まった気がします。僕自身、役者としてもチャレンジングな作品となりました」といい、「ラブシーンの撮影はなんとロケの初日でした。それも冬の金沢の夜の野外で！　撮影場所が燃え盛る陶芸窯のそばだったのが救いでした。ラブシーンは谷原さんがとても上手にリードしてくださって、円滑に進みました。今思い返すと少し照れくさいですね」と振り返る。

　最後に、貞一郎の妻・幸子を演じた西田さんは、「幸子の天真らんまんさの奥に潜むしたたかさ、それがとても怖くて物語に引き込まれます。幸子の心理にご注目ください。それと、ラストが原作とは違っているので、そこも楽しみに見ていただけたら」と視聴者にメッセージを送っていた。