月9:「ラブ・ストーリーは突然に」「SAY YES」「君がいるだけで」… 90年代を彩った主題歌たち

テレビ
小田和正さんの「ラブ・ストーリーは突然に」のCDジャケット

 1991年にフジテレビ系“月9”枠(毎週月曜午後9時)で放送され、大ヒットしたドラマ「東京ラブストーリー」が、約29年ぶりに現代版として復活。同局の動画配信サービス「FOD(エフオーディー)」などで配信がスタートした。「東京ラブストーリー」と聞いて、鈴木保奈美さん扮(ふん)する赤名リカと織田裕二さん演じる永尾完治(カンチ)らによる恋模様を思い出すと同時に、小田和正さんの歌う主題歌「ラブ・ストーリーは突然に」のイントロ(ギターのカッティング)が頭の中で鳴り響いてしまう人も多いだろう。90年代の“月9”ドラマでは「ラブ・ストーリーは突然に」以外にも、「素顔のままで」の「君がいるだけで」(米米CLUB)、「101回目のプロポーズ」の「SAY YES」(CHAGE and ASKA)といった人気曲が数多く誕生した。ここでは、90年代を彩った“月9”主題歌を振り返ってみたいと思う。

 ◇「今すぐKiss Me」「名もなき詩」「CAN YOU CELEBRATE?」も

 90年代の“月9”は、その時代の話題のスポット、ファッション、調度品、ライフスタイルなどを反映し、都会を舞台とした男女の恋愛やトレンドを描いたトレンディードラマをはじめとしたラブストーリーが多数放送された時代でもある。

 1990年1月期は、浅野温子さんと三上博史さん共演の「世界で一番君が好き!」が放送。「LINDBERG」の「今すぐKiss Me」で幕を開けた。当時、二人が東京・渋谷のスクランブル交差点でキスをするシーンが話題にもなった。同年7月期は、安田成美さんや吉田栄作さんらが出演した「キモチいい恋したい!」で、主題歌は「PINK SAPPHIRE(ピンクサファイア)」の「P.S. I LOVE YOU」だった。

 その後、同局は「純愛3部作」と銘打ち、中山美穂さんと柳葉敏郎さんが共演しせつない純愛を描いた「すてきな片想い」(1990年10月期)、「東京ラブストーリー」(1991年1月期)、浅野さんと武田鉄矢さんとの純愛を描いた「101回目のプロポーズ」(1991年7月期)を月9枠で放送。「すてきな片想い」の主題歌は中山さん自身が歌った「愛してるっていわない!」で、「101回目のプロポーズ」は、ご存じ「CHAGE and ASKA」の「SAY YES」。同曲のシングルCD売上枚数は280万枚を突破し、武田さん演じる星野達郎が走ってきたトラックの前に飛び出し「僕は死にません!」と言い放ったシーンの後に流れた「SAY YES」に、感動の涙を流した視聴者も多いことだろう。

 ラブストーリーを描いた作品はまだある。鈴木さんと三上さんが共演した「この世の果て」(1994年1月期)では、尾崎豊さんの「OH MY LITTLE GIRL」が主題歌に。筒井道隆さんの単独初主演作「君といた夏」(1994年7月期)は松任谷由実さんの「Hello,my friend」、福山雅治さんが連ドラ初主演を果たした「いつかまた逢える」(1995年7月期)は「サザンオールスターズ」の「あなただけを ~Summer Heartbreak~」、和久井映見さんと堤真一さんが共演した「ピュア」(1996年1月期)は「Mr.Children」の「名もなき詩」、和久井さん主演の「バージンロード」(1997年1月期)は安室奈美恵さんの「CAN YOU CELEBRATE?」がそれぞれ主題歌に採用された。今でもテレビやカラオケから流れるとつい口ずさんでしまう名曲である。

 ◇木村拓哉出演作から「TRUE LOVE」や「LA・LA・LA LOVE SONG」がヒット

 90年代中盤の“月9”ドラマでひときわ存在感を放ったのが木村拓哉さんだろう。1993年10月期では、木村さん、石田ひかりさん、筒井さんが共演した恋愛・青春群像劇「あすなろ白書」が放送。さらに、木村さんと山口智子さんが共演した1996年4月期放送の人気ドラマ「ロングバケーション」、木村さんと松たか子さんが共演した1997年10月期放送の大ヒット作「ラブジェネレーション」もある。「あすなろ白書」の主題歌は藤井フミヤさんの「TRUE LOVE」、「ロングバケーション」は久保田利伸さんがナオミ・キャンベルさんとタッグを組んだ「LA・LA・LA LOVE SONG」、「ラブジェネレーション」は大瀧詠一さんの「幸せな結末」だった。

 「あすなろ白書」では、木村さん演じる取手治が石田さん演じる園田なるみを「俺じゃダメか?」と言いつつ、後ろから抱きしめる(バックハグする)シーンが当時話題に。“あすなろ抱き”などと言われ世の女性たちをキュンキュンさせた。「ロングバケーション」では、マンションの3階からスーパーボールを落とすシーンなどの演出が話題となり、最終回のラストシーンでは海外からリアルタイムで生中継される“異例”の演出もあった。また、「ラブジェネレーション」では木村さんの“ロン毛”ヘアやファッションをまねる人が増えたが、それぞれ主題歌もヒットした。

 ◇ドラマ主題歌にとって90年代は“幸福な時代”だった

 「SAY YES」と同様、90年代の“月9”主題歌で大きなヒットとなったのが、安田さんと中森明菜さんが共演し、女性同士の友情を描いた「素顔のままで」(1992年4月期)の主題歌「君がいるだけで」。「浪漫飛行」などと並ぶ米米CLUBの代表曲でシングルCDの売り上げは280万枚を突破している。

 純愛以外を描いた作品では、菊池桃子さんが出演した「あの日に帰りたい」(1993年1月期)で、同じく出演した工藤静香さんが歌った「慟哭」もある。また、反町隆史さんと竹野内豊さんが共演した「ビーチボーイズ」(1997年7月期)では、「反町隆史 with Richie Sambora」の「Forever」が主題歌に採用され、お茶の間に強い印象を与えた。

 2016年に解散した「SMAP」の「たいせつ」のほか、佐野元春さんの「約束の橋」、「GLAY」の「ここではない、どこかへ」、奥田民生さんの「さすらい」、広瀬香美さんの「ドラマティックに恋して」、「L⇔R」の「KNOCKIN' ON YOUR DOOR」など、人気となった曲はまだまだある。

 さらに言うと、90年代は“月9”以外にも、「Mr.Children」の「Tomorrow never knows」、「DREAMS COME TRUE」の「LOVE LOVE LOVE」、「CHAGE and ASKA」の「YAH YAH YAH」など、ドラマと密接にリンクし、主題歌がヒットすることが多かった。

 90年代はシングルCDの売り上げ全盛期。200万枚を突破する“ダブルミリオン”を達成した楽曲が多く誕生した年代でもあり、その背景にはカラオケブームの広がりというのもあったのだろう。ドラマの視聴率も今と比べてずっと高く、また、ドラマそのものを見ていない人でも、主題歌をカラオケなどで耳にする機会が増えるなど、ドラマ主題歌にとっては、“幸福な時代”だったのかもしれない。

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