水上京香:「探偵・由利麟太郎」で“憑かれた女”役 「どこか乗っ取られているような感覚…」

特別ドラマ「探偵・由利麟太郎」第2話にゲスト出演する水上京香さん=カンテレ提供
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特別ドラマ「探偵・由利麟太郎」第2話にゲスト出演する水上京香さん=カンテレ提供

 女優の水上京香さんが、歌手で俳優の吉川晃司さん主演の5週連続特別ドラマ探偵・由利麟太郎」(カンテレ・フジテレビ系、火曜午後9時)の第2話(6月23日放送)にゲスト出演する。ドラマは京都を舞台に、冷静沈着な白髪の探偵・由利麟太郎(吉川さん)が、ミステリー作家志望の青年・三津木俊助(志尊淳さん)とともに、数々の奇怪な難事件に挑むホラーミステリー。第2話「憑(つ)かれた女」で、正体が分からない“黒い影”に襲われる悪夢に悩まされる京都祇園のクラブ「マダム・シルク」のホステス・吉岡エマを演じる水上さんが、役どころや演じた感想、吉川さんと共演した印象などについて語った。

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 ドラマは、金田一耕助シリーズなどで知られる横溝正史の長編小説「蝶々殺人事件」を含む「由利麟太郎」シリーズが原作。エマは、“黒い影”への恐怖で心がむしばまれ、意味不明な言動を繰り返す上、天井から「切り落とされた女の腕が落ちてくる」という幻覚を見たり、同じクラブのホステス・神崎美沙子(柳ゆり菜さん)の死体を見たと錯乱したりするという役どころ。第2話では、そんなエマと、恋人の五月翔太(赤楚衛二さん)が恐ろしい殺人事件に巻き込まれていく姿が描かれる。

 --ドラマの台本を読んだ感想を教えてください。

 第2話は、ホラー要素が強いです。演じるエマは、ずっと叫んでいます(笑い)。夏に放送されるので、夏にぴったりな、ちょっとヒヤッとしてもらえるような作品になっているんじゃないかなと思います。

 --演じる吉岡エマはどんな人物だと思いますか?

 何かに依存しやすい、寄りかかりやすい、結構弱い人間のような気がします。そこをベースに、誰に頼ってしまうんだろう、どう頼ってしまうんだろうという部分を考えながら、こういう人物かなと作っていきました。そのよりどころが、五月なんですけど、頼りすぎてあまりよくないんじゃないかなと思ってしまうくらいの描写があって、エマは、誰かに頼っていかないと生きていけない……。そんな人間だなと思います。

 --吉岡エマを演じてみて、どうでしたか?

 とにかく喜怒哀楽、起伏が激しくて。毎日テンションの上がり下がりが大きかったです。ケロッと元気に叫んだり、泣けたりする日もあれば、かなり体力を使っても、思うように体が持ち上がってくれなかったりする日もあったりして……。ドラマタイトルの「憑かれた女」にあるように、どこか乗っ取られているような感覚がありました。コントロールしきれていないのかもしれませんが、自分自身ですらつかみきれない日もありました。

 --全5話の中でも一番叫んでいる役かもしれません。

 そうですね。叫びっぱなしで(笑い)。のどが痛くなったりとか、アレおかしいなと思ったことも多々ありました。今まで叫んだりわめいたりした役はありますが、その中でも頭に酸素が回り切らない感じがして、本当に苦しいなと思いました。

 --この作品の魅力は?

 誰を犯人にしても物語が成り立つなと思いました。ストーリーが入り組んでいて、誰しもが犯人なのかもしれないという、そこに、この物語の素晴らしさがあるんだなと思います。誰が犯人か?というのが、このドラマの面白さの一つですが、ミスリードもあって、最後まで分からないミステリーを楽しめると思います。

 --吉川晃司さんの印象を教えてください。

 テレビでしか拝見したことがなくて、物静かでロックな方というイメージでしたが、撮影の合間にお話すると、とても物腰が柔らかくて。あとは、結構おちゃめな方だなという印象です(笑い)。私が恋人役の赤楚さんに助けてもらい、抱き合うシーンがあって、それが、吉川さんの近くで抱き締められるシーンだったんです。そしたら、吉川さんが「そんな近くでしてたら、照れちゃうじゃないか」って言われて(笑い)。なんで吉川さんが照れるのって、思いましたけど、そういう、ピュアな気持ちも持たれていて、そんなふうに「照れちゃうよ」って言ってくださると、こちらも緊張がほぐれました。すごくストイックな方で、屈強な男という感じももちろんありますけど、ギャップのあるすてきな方だなと思いました。

 --第2話の見どころ、注目してほしいポイントなどをお願いします。

 人間には、いろんな愛情があると思います。妻を思う気持ち、夫を思う気持ち、子供を思う気持ち、その愛情というものが、いろんな形で出てくるのが第2話だと思います。それが真っすぐなのか、きれいなのか、汚れているのか、ゆがんでいるのか。ゆがんでいるから悪いことなのか、きれいだからいいことなのか、一概には言えないいろんな愛が出てきます。「何が正しい愛」なのか、ぜひ放送を楽しみにしていただいて、たくさん出てくる愛を感じていただけたらうれしいです。

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