三谷幸喜:「誰かが、見ている」で配信作に初挑戦 時間制約がないドラマの制作とは?

ドラマシリーズ「誰かが、見ている」のメーキングカット(C)2020 Amazon Content Services LLC
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ドラマシリーズ「誰かが、見ている」のメーキングカット(C)2020 Amazon Content Services LLC

 香取慎吾さんが主演、三谷幸喜さんが監督、脚本を務めたドラマシリーズ「誰かが、見ている」が、9月18日から「Amazon Prime Video」で独占配信される。これまで多くの舞台や映画、テレビドラマを手掛けてきた三谷さんだが、本作で自身初となる配信作に挑戦した。地上波のドラマとは異なり、時間の制約がない配信作品の制作について、三谷さんが語った。

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 三谷さんは、本作について「従来のドラマと同じように、とにかく“面白いものを作る”ことしか考えていませんでした」といい、「ただ、唯一今までと違っていたのが、地上波の場合、30分という枠なら正味約25分で納めねばなりませんが、今回はそれがなかった。目安の時間はありますが、それより多少長い回があってもいいし、短くてもいい。これにはびっくりしたし、ありがたかったです」と語り、1話あたりの時間の制約がなくなったことが大きな変化だったと明かす。

 さらに「“上映時間”が定まっていないという点では、むしろ映画を作る感覚に近かったです」と続け、ドラマでありながらも映画に近い感覚で制作をしたことを語った。

 時間からの解放は、演出する三谷さんや、役者にとっても新たな可能性へのチャレンジにもなったようで、「例えば(香取さんが演じる)舎人くんが一人芝居を5分~6分演じるシーンがありますが、普通のテレビドラマではありえません。その間にセリフはないのですから。そんなドラマは今までなかったと思いますよ」と明かす。

 配信だからこそ可能になった演出を取り入れることができた、本作の出来について「今までのどんなドラマとも違うし、もちろん舞台とも違う、まったく新しいジャンルの作品になっていると思いますよ」と胸を張っていた。

 ドラマは、何をやってもドジばかりで予想もしない失敗を繰り返す主人公・舎人真一(香取さん)と、書斎の壁に偶然発見した“穴”から、真一の生活をのぞき見するのをひそかな楽しみとしている隣人・粕谷次郎を中心に巻き起こるドタバタを描いたシットコム(シチュエーションコメディー)。ひょんなことから、のぞき穴と父・次郎のひそかな楽しみに気付いた娘のあかねも加わり、物語は予想もしない方向に進んでいく……。全8話。

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