女子ゴルフメジャー第2戦となる「ANAインスピレーション」が9月10日から開催される。日本からは畑岡奈紗選手、渋野日向子選手らが出場し、WOWOWで連日生中継もされる今大会について、WOWOWのLPGA女子ゴルフツアーアンバサダーを務めるカリー・ウェブさんが分析した。

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　「ANAインスピレーション」で過去に2度の優勝経験を持つカリーさんは、大会について「1972年から続く大会で、歴史や伝統がある」と話し、「最初の年から現在に至るまで、優勝者は同じトロフィーを掲げています。そして、ここ25年は優勝者が18番グリーン脇のポピーズ・ポンドに飛び込むことが伝統となっていることもこの大会の特徴です」と語る。

　2000年で初優勝したときの自身の“飛び込み”については「着地したら尾骨が底についていて、気がついたら平らに横たわっていたので、あまり見栄えよくはありませんでした」とコメント。2006年の2回目の優勝時は「池が“ポピーズ・ポンド”と名付けられた最初の年」で「プレーオフに勝っての優勝だったのでうれしかった」と振り返り、プレー中にイーグルショットがカップに入ったときは「人生で経験したどんなことよりも興奮した瞬間」だったと熱く語った。

　新型コロナウイルスの影響を受けて無観客開催となる今大会では「どのようにプレーされるか興味深い」と話し、開催時期が例年の4月から9月になったことでバミューダ芝が強くなることから「長距離打者が優位になるのではないでしょうか」と予想。ブリタニー・リンシカム選手や、レクシー・トンプソン選手など、「フロリダに住んでいる選手たちはグリーン周りのチッビング含め、バミューダ芝が得意」だと分析する。

　また、気温35～40度のもとでのプレーとなるため「今年はかなり異なる雰囲気になる」と見込み、「私は長距離打者か、自分が見たものをそのままにプレーできるツアー経験の浅い選手が勝つのではないかと予想します」と話している。

　コースについては「フェアウエーの狭さ」が難点だといい、「いくつかのフェアウエーでは木がはみ出ている場合があるので、フェアウエーにいるにもかかわらず、枝や木に注意してプレーする」ことが重要だと指摘。カリーさんは13～16番ホールがキーとなると考え、ボールを浮き島に乗せる18番ホールも「慎重に打つ必要がある」とポイントを語った。

　日本から出場する畑岡選手に対しては「彼女はメジャーということに対して、プレッシャーを受けているように見えます」と印象を明かし、「あとほんの少し良いショットを打てばメジャーで勝てるので、あまりプレッシャーを感じる必要はありません」とアドバイス。5大メジャー制覇を目標に掲げる渋野選手へは「挑戦的な目標にはなりますが、チャレンジングな目標を掲げることに問題は見当たらない。大きな目標を掲げることはいいことだと思います」とエールを送った。

　そして、渋野選手は今回がアメリカ大陸で挑戦する最初のメジャー。カリーさんは「彼女はこの大会のルーキーなので、余計な記憶や前知識はありませんし、ありのままのコースを学習しながらプレーしていくと思います」と予想し、「それが彼女のアドバンテージになり得る。もし、彼女がその週に正しいマインドセットを持てれば、日曜日に勝利を飾ることは十分可能性としてある」と力を込めた。

　最後に、メジャーでの優勝は「プロゴルフの世界では頂点に達すること」だといい、「世界で最も規模が大きく、重要なトーナメントで、世界中からその1週間のために集まったトッププレーヤーたちに勝ち、頂点に立ったということ」だと語る。「何年もの歴史のあるトロフィーに、自分の名前が刻まれるのは非常に特別なことだと思います。このエキサイティングなトーナメントを楽しんでご覧いただきたいです！」とアピールした。

　WOWOWプライムでは「畑岡・渋野 出場！＜メジャー＞ANA インスピレーション」と題して、大会の模様を連日生中継する。第1日の前半は9月10日深夜1時から、後半は11日午前8時から無料放送される。第2日の前半は11日深夜1時から、後半は12日午前8時から放送。第3日は12日深夜3時から、最終日は13日深夜3時から放送される。

　また、WOWOWメンバーズオンデマンドでは、「畑岡・渋野 専用カメラ」で2人の全ホールをライブ配信する。