危険なビーナス:今夜、最終回放送 犯人は“楓”吉高由里子? 「遺産より価値がある物」の行方は “深まる謎”をおさらい

連続ドラマ「危険なビーナス」最終回のワンシーン(C)TBS
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連続ドラマ「危険なビーナス」最終回のワンシーン(C)TBS

 俳優の妻夫木聡さん主演の連続ドラマ・TBS日曜劇場「危険なビーナス」(日曜午後9時)が12月13日、いよいよ最終回を迎える。ドラマは、主人公・手島伯朗(妻夫木さん)が、異父弟・矢神明人(染谷将太さん)の失踪事件をきっかけに、明人の「妻」を名乗る謎の美女・矢神楓(吉高由里子さん)と共に、名家・矢神家の遺産をめぐる壮大な謎解きに挑んでいく“危険なラブサスペンス”だ。これまで、放送終了間際に新たな謎が生まれる展開にSNSでは毎回「ラスト1分の展開がエグい」と話題になってきた。最終回放送を前に、矢神家の総額30億円の遺産より価値がある物はどこにあるのか?」「犯人は誰なのか?」といった謎をおさらいする。

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 ◇“楓”吉高由里子 犯人説

 ドラマは東野圭吾さんの同名小説(講談社)が原作。これまで伯朗と楓の“最強タッグ”は、16年前に亡くなった伯朗の実母・禎子(斉藤由貴さん)が何者かに殺害された可能性があること、矢神家の遺産より「価値がある物」として、禎子の再婚相手で矢神家現当主の康治(栗原英雄さん)が、後天性サヴァン症候群となった伯朗の実父・一清(R-指定さん)の研究記録を残していたことなどを明らかにしてきた。また、明人は生存していて、何者かに誘拐、監禁されていることも判明した。

 前回第9話では、伯朗が、勇磨(ディーン・フジオカさん)を仲間に引き入れた楓と“最強タッグ”を解消。そんな中、ドラマオリジナルキャラである矢神家の使用人兼執事の君津(結木滉星さん)が矢神家前当主の康之介(栗田芳宏さん)の隠し子だと発覚した。ラストでは、楓のスマホに、支倉百合華(堀田真由さん)を拘束したというメールが送られてくるシーンもあり、ストーリーが急展開した。

 まず主要な謎を整理してみる。「明人を誘拐、監禁している人物は誰なのか?」「矢神家の遺産30億円より価値があるという康治の研究記録はどこにあるのか?」「禎子を殺害した犯人」「楓の正体」の四つだ。

 残念ながら、第9話の放送を終えて、「康治の研究記録の所在」と「禎子の死の真相」の二つについては、ほぼ手がかりがない状況だ。しかし、明人を誘拐、監禁している人物と楓の正体については“関わり”が出た。第9話では、楓の元に送られてきた百合華拘束を伝えるメールの件では、明人が監禁されている場所に百合華が連れてこられた。さらに第8話で楓が、カキ嫌いの明人に、カキを使った料理を振る舞っていたという発言をしたことから、SNSでは「やはり楓が怪しく見える」「一番、怪しいのは楓」「楓が黒幕だ!」と“犯人説”が噴出している。

 ◇“勇磨”ディーン・フジオカ、“波恵”戸田恵子、“元美”中村アン、“数学者”小日向文世も…

 “楓犯人説”が浮上している中、矢神家の面々もやはり、怪しい。勇磨は、伯朗と牧雄(池内万作さん)と同様、康治の研究記録を探している。矢神家の“守護神”波恵(戸田恵子さん)も、親族たちを盗聴して同行を見張るなど、何を考えているのか分からない不気味な存在だ。そのほか、“犯人候補”として鋭い洞察力を持つ元美(中村アンさん)や、康治の研究記録に含まれていた一清が描いた「フラクタル図形」が数学的理論という観点から、数学者の兼岩憲三(小日向文世さん)が絡んでいるのでは……という意見も、SNSに上がっている。

 主要な謎四つのほかに、エスカレーターで牧雄(池内万作さん)を突き落とした人物、隠し子だったことが判明した君津の母親、康治の「あきとにうらむな」というメッセージといった謎も解き明かされていない。

 視聴者を混乱させている理由の一つに「日曜劇場」という放送枠もある。いわゆる“原作もの”のミステリーにあたるため、身も蓋もないことを言ってしまうと、普通は原作小説を読めば犯人が分かり、謎も氷解するはずだ。ところが、同じ「日曜劇場」で今年1月期に放送された「テセウスの船」は、原作と真犯人が異なり、大きく話題を呼んだ。実際オリジナルキャラクターが物語に関わってきており、今回の「危険なビーナス」が原作と同じ結末だとは限らないのだ。

 第9話のラストでは、伯朗に犯人から直接、「あなたのお母さんが譲り受けた貴重なものを見つけてください。明人さんと交換します。警察に連絡したら明人さんを殺します」とメールが来た……。13日午後9時から放送の最終第10話では、伯朗と犯人の直接対決を軸に、複雑に絡み合った全ての謎が解き明かされる。ラストで描かれる「驚がくの結末」にも注目したい。

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