俳優の藤原竜也さんと竹内涼真さんが共演する映画「太陽は動かない」(羽住英一郎監督)が3月5日に公開される。今作は当初、2020年5月に公開予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から公開が延期となっていた。撮影は2019年から進められており、同年7月には山下ふ頭(横浜市中区)で、敵に捕らえられた鷹野一彦(藤原さん)を助けるために、相棒の田岡亮一(竹内さん)がタンクローリーで突っ込む大規模なアクションシーンのロケが行われた。当時の撮影について藤原さん、竹内さん、羽住監督が振り返った。
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「太陽は動かない」は、「怒り」「悪人」などで知られる吉田修一さんの同名サスペンス小説(幻冬舎文庫)が原作。
映画では、「AN通信」のエージェント、鷹野と相棒の田岡が、司令塔である風間(佐藤浩市さん)から「全人類の未来を決める次世代エネルギー」の極秘情報を手に入れることを命じられる。24時間ごとに本部への定期連絡をしなければ、心臓に埋め込まれたチップの起動装置が発動し、解除の申請ができなければ5分で爆死するという、死の危険と隣り合わせの2人。権力者の誰もが欲しがる極秘情報を巡り、世界各国のエージェントたちが命懸けの頭脳戦を繰り広げる中、2人は数々の困難を乗り越え、任務を遂行できるのか……というストーリー。
藤原さんは救出されるシーンで「この映画の撮影の中で言ったら、僕はそこまで大変ではなかったです。もう(大変さが)まひしていますね(笑い)。逆に、竹内君が結構苦労していました。トラックからの降り方や受け身の取り方とか。トラックの微妙な高さって一番危険で、そこを慎重にやっていたから、僕よりも竹内君が大変だったんじゃないかと思います」と振り返った。
「大変だ」といわれた竹内さんは「どのシーンも大変だったのですが(笑い)、リハーサルを重ね、動きを緻密に組み立てていけばいくほど、本番のカメラが回った瞬間に力を発揮することができました。もちろんぶっつけ本番で生まれるものもあると思いますが、羽住組ではスタッフの方といろんなアイデアを出しながら入念にリハーサルを行ったお陰で、カッコいい画(え)やシーンが撮れていると(完成した)本編を見て思いましたし、自分たちが現場でやってきたことは間違いじゃなかったなと思いました。大変な撮影を乗り越えるとチームの結束も強くなることを、撮影を通して強く感じました」と力を込める。
特に鷹野を救出する場面では「田岡の心情だと、彼はエージェントとしてまだ達観できていない部分があって、『命』に固執しています。僕らの役は一度死んだことになっていて、そこからエージェントとして別の人生を歩みますが、田岡はまだ人間であることを捨てきれてないというか……。だからこそ鷹野さんを助けに行くときは誰よりも必死だし、死なせないという気持ちを持って僕もこのシーンに臨みました」と田岡の心情も意識して演じたという。
羽住監督は「もともと全編通してスタントを一切立てずに本人たちでアクションシーンを撮りたかったので、かなり難易度が高かったのですが、本人に挑戦してもらいました」といい、同シーンについては「特殊な車両でボンネットの位置も高く、鍛え抜かれた竹内くんでも何度かバランスを崩して落下したりもしていましたが、その激痛に耐えながらも“鷹野を救いたい”という田岡を見事に体を張って演じくれたと思います」とねぎらう。
激しいアクションが見どころの一つでもある今作。藤原さんと竹内さんは体作りにいそしんだという。撮影の合間に丸椅子を使って腕立てをしていた藤原さんは「トレーニングは1年前からですね。作品に入るに当たって、羽住監督から『肉体的にも見せたいシーンもあるので』と伝えられて。準備は大変でしたけど、肉体的な表現だけでなく精神的なものも関わってくるトレーニングなど総合的にやらせてもらえて良かった。面白かったですね」と手応えを語る。
竹内さんも「素手で戦うための筋肉を鍛えました。その中でも田岡は精神的に弱いので自分を守るための筋肉を多めに付けたいと思い、トレーナーさんと相談しながら肉体改造をしました」と話している。
羽住監督は「肉体同士のぶつかり合い、華麗な技を見せるというよりは、重くて痛いアクションを目指しました。また、アクションが行われる舞台を、さまざまな乗り物に変えることによって“スピード感”を出しつつ、過酷な世界を生きている現在の彼(鷹野)が、映画の後半で明らかになっていく幼少期に抱いていた“ある願い”を実現させることを目指しました」と見どころを語った。
映画「太陽は動かない」は3月5日に全国で公開。
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