全領域異常解決室
第7話 すべてお話します 物語はここから始まった
11月20日(水)放送分
女優の松坂慶子さん主演で、1月9日に放送されるNHKのスペシャルドラマ「おもひでぽろぽろ」。1987年に連載され、1991年にスタジオジブリの劇場版アニメも公開されたマンガ「おもひでぽろぽろ」の実写ドラマで、舞台を2020年に設定し、松坂さんは64歳になった主人公・タエ子を演じる。松坂さんが自身の役どころについて語った。
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「おもひでぽろぽろ」は、岡本螢さん原作、刀根夕子さん作画のマンガ。昭和40年代を舞台に小学生のタエ子の日常がコミカルに描かれた。ドラマには、64歳になったタエ子が登場する。30代の娘と10代の孫娘との同居が始まり、タエ子の人生が大きく動き始める。娘との小さないざこざを抱え、孫にかつての自分の姿を投影し、「昭和のタエ子」に後押しされながら、「令和のタエ子」が女優になるという新しい夢に向かって一歩を踏み出す。
劇中では、シニア劇団に参加するなど、女優を目指して奮闘するタエ子。松坂さんが舞台に立って演じるシーンもあり、率直に「緊張しました」と明かす。周りに「教えてください!」と尋ねながら撮影したといい、その点が劇中のタエ子と共通すると語る。「なんかそういう舞い上がっている感じとか、恥をさらしてもいいから、とにかく体当たりでぶつかっていこうみたいなところがオーバーラップしてて、ちょうど良かったのかな」と振り返る。
また、タエ子と自身がリンクする部分について、「育った時代が一緒」と挙げ、タエ子は起床が苦手であることにも触れて、「どちらかというと私も低血圧で、夜になるほど元気になるから、そこも似てるなと思ったり」とほほ笑ましい共通点も明かした。
劇中では、夫・正伸(浅野和之さん)と洋食屋を営んでいたという設定のタエ子。「洋食屋さんをやってた頃の(正伸との)2ショットの顔がね、原作の挿絵のタエ子の顔と似てたんですよ。だから、撮影しているうちに表情とか、笑うときに弾ける感じとかも似てきたんだなと思うとうれしかった」と松坂さん。
一方で、「私、天才的なテクニックがあったから」などと口にする自信家のタエ子とは「大きく違う」という松坂さん。「『私、これで大丈夫でしょうか?』って言う方なので(笑い)、そういうタエ子さんはすごくうらやましかったですね」とも明かした。
ドラマでは、夢に突き進むタエ子の姿はもちろん、娘の夏希(杏さん)、孫娘のみずき(横溝菜帆さん)との同居生活も丁寧に描かれる。タエ子については「健やかに成長して、ゆったりと歳を重ねてきているけど、どちらかというと昭和の女性だから、お父さんの言う通り、夫の夢を一緒に歩こうっていう、どちらかというと受け身かな」と話す一方、夏希は「現代的で、バリバリのキャリアウーマンで、自分というものを持って、仕事で闘って生きている」と対照的な母娘像を語った。
ただ、松坂さんはタエ子を「昭和の女性」としつつも、「『私なんて……』っていう無駄な悩みをしないで、タエ子さんみたいに、スカーっと、おおらかな気持ちでいるところは、周りにいる人にはさぞ楽しいだろうな」と印象を語り、こうしたタエ子の魅力に「令和のタエ子」らしさがあるとも感じている様子。
さらに「子供の頃はお父さんに反対されて実らなかった夢とかが、50年後、満を持して、自分の夢をかなえる時が来て、夫や家族や孫娘に押されるように、そして10歳の頃のタエ子にも後押ししてもらって、今度はあきらめずに夢をかなえていくっていう。そういうふうに動き出したタエ子が私はとてもすてきだと思いました」と話していた。
ドラマは1月9日午後9時〜同10時29分にNHK・BSプレミアム、BS4Kで同時放送される。
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