放課後カルテ
第10話(最終話) これからも健康でいてほしい
12月21日(土)放送分
劇団ナイロン100℃に所属している個性派俳優の森田甘路さん。今クールは、ドラマ「ゲキカラドウ」(テレビ東京系、水曜深夜0時12分)、「知ってるワイフ」(フジテレビ系、木曜午後10時)、「江戸モアゼル~令和で恋、いたしんす。~」(読売テレビ・日本テレビ系、木曜午後11時59分)の3作品にかけもち出演し、注目を集めている。「たまたまこういうことになったので運が良いなって」と喜びを語る森田さんだが、20代半ばには役者業を続けようか迷っていたといい、渡辺いっけいさんの言葉が続けるきっかけとなったと話す。そんな森田さんが語る役者業への思いや、今後の目標とは……。
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森田さんは1986年6月12日生まれ。東京都出身。A型。慶応大出身。18~19歳の頃、知り合いが参加している学生劇団を見に行き衝撃を受けたことがきっかけで、舞台を見るようになったという森田さん。「ただ舞台を見ているのが楽しかった」といい、舞台を見たり、友人とお笑いコンビを組み、コントをやったりして過ごしているうちに、就職活動の時期に突入。自身も就活を行ったという。
そんな中、ナイロン100℃の新人オーディションのチラシを見つけ、記念受験したところ、合格。「天秤(てんびん)にかけて、『どっちがめずらしい人生を歩めるかな』って思って、劇団を選んで今に至る(笑い)。受かってなかったら、普通にサラリーマンをやってたと思います」と明かす。
しかし、劇団の同期たちはみんな、演劇の実績がある人ばかり。「みんな役をもらえる中、僕だけがもらえない。お掃除したり、スタッフとして働いていて。怒られすぎて、入って1カ月でやめたいと思った」と告白。「『あと6回怒られたらやめよう』と誓った次の日、13回怒られて。一周回って、やめることをあきらめました(笑い)」とユーモアたっぷりに振り返る。
入団後1~2年で、研究生として役をもらえるようになり、劇団員に昇格。すぐに関係者の目に留まり、テレビドラマ「モテキ」(2010年放送)のオーディションに来てほしいと連絡を受けた。「最終オーディションに森山未來さんがいらっしゃっていて、初めて会った芸能人でした。次の日に『受かった』って連絡があって、それが映像デビューだったんです」と明かす。
森山さん演じる藤本幸世が太ったときの姿を演じた森田さんは、当時について、「舞台の下積みがあまりないままの映像デビューで。『モテキ』の現場では、まだちょっとミーハーというか……。自分が役者っていう自覚があんまりなかったのか、めちゃくちゃ怒られました」と振り返る。「僕もいけなかったんですけど、なにも知らなかったし……でもそのおかげでよかったんです。最初の現場が厳しい現場で、それ以降、怖くないです」と続ける。
同役を演じた森山さんについては、「現場の居方とか教えてくださったり、なにより役者として化け物だなと。あのとき、そのすごさはわかっていなかったのですが、今思ったらすごいなと思って」と表現。
そんな森山さんには特別な思いがあるといい、「自分がちゃんと肩を並べるようになってから共演したい、というのが自分の中である。中途半端な段階で会いたくないと思って、(森山さんが出演する)舞台も見に行かずにいます。それ相応の俳優になってから共演したい。『ここまできました』と未來さんに言いたい」と目標を明かす。
「結果を残そう」と必死にやってきた20代は、芝居をやっていてもつらかった。「自分の汚いところを嫌でも自覚しないといけない仕事。『モテキ』のときとか、役を自分でやっている感じがして……。もっと違う役をやれると思って業界に入ったんですけど、自分がどんどん嫌いになってきちゃって」と話す。
「20代半ばで役者をやめよう」と考えていたという森田さんだが、ナイロン100℃の研究生時代にお世話になったという渡辺いっけいさんから、ある言葉をかけてもらった。
「いっけいさんが出演する舞台を見に行ったときに、声をかけてくださって。(役者をやめたいと考えていることを)見抜いていたのかはわからないんですけど、『君は30まで続けなさい。30超えてから、すごく味のある俳優になるから、続けた方がいいよ』って言われて。ちょうどやめようか悩んでいたので、役者を続けようと思ったきっかけです」
渡辺さんの言葉を胸に、続けてきた役者業。30歳を越えてからは、「自分のことをちょっと好きになれた」と変化もあった。2019年には結婚し、身近で応援してくれる存在が大きな支えに。「僕、めちゃくちゃネガティブなんですけど、奧さんは『あれがよかった』『これがよかった』って言ってくれて。『役者やってもいいんだ、俺』って思えるようになった」と話す。
そんな森田さんが出演する「江戸モアゼル~令和で恋、いたしんす。~」の第5話(2月4日放送)では、松野(森田さん)の元妻との間の娘・百合(牧野羽咲さん)が訪ねてくる。百合は、今人気のプロデューサーであるクリス・パンサー(エハラマサヒロさん)が手掛けるアイドルオーディションを控えている。百合の保護者としてオーディションに付き添う事になった仙夏(岡田結実さん)だが、クリスが突如スカウトし、オーディションに参加し……と展開する。
「ハートフルな家族愛がテーマなので、注目していただければ。僕に父性がめざめた回です(笑い)」とアピールした森田さん。木曜日には、「知ってるワイフ」も放送ということで、「“木曜日のカンロモリタ”。木曜日の顔になりたいです! 夢は月~日曜日まで毎日(作品に)出ることです!」と宣言。そんな森田さんの活躍にこれからも注目したい。
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