俺の家の話:“寿限無”桐谷健太は「究極の当て書き」 磯山CPに聞く起用の狙い 第4話ラストの表情が話題

人気グループ「TOKIO」の長瀬智也さん主演の連続ドラマ「俺の家の話」に出演する俳優の桐谷健太さん(C)TBS
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人気グループ「TOKIO」の長瀬智也さん主演の連続ドラマ「俺の家の話」に出演する俳優の桐谷健太さん(C)TBS

 金曜ドラマ「俺の家の話」(TBS系、金曜午後10時)で、西田敏行さん演じる寿三郎の芸養子である寿限無役を演じる俳優の桐谷健太さん。2月12日放送の第4話では、長瀬智也さん演じる寿一と寿限無が異母兄弟であることが明らかに。ラストでは、いつも穏やかだった寿限無が、寿三郎に向かって「うるせえ、クソジジイ」と言う場面も登場し、視聴者から「最後の表情が桐谷健太の真骨頂のように見えた」といった声が上がるなど、注目を集めた。ドラマを手がける磯山晶チーフプロデューサーに、桐谷さんの起用理由や、撮影現場での様子を聞いた。

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 ◇桐谷健太からの強い出演希望 寿限無役への起用の狙いは

 「俺の家の話」は、宮藤官九郎さんが脚本を担当。ピークを過ぎたプロレスラー・観山寿一(じゅいち、長瀬さん)が、能楽の人間国宝である父・寿三郎(西田敏行さん)の介護のために現役を引退し、名家の大黒柱として、次々と一家に降りかかる困難に立ち向かう。そして謎の女性介護ヘルパー(戸田恵梨香さん)を巻き込みながら、家族と一致団結し、一家をまとめていくというストーリー。

 桐谷さん演じる寿限無は、小学1年生から寿三郎の弟子として育ち、幼いころは寿一の遊び仲間だった。寿三郎の芸養子として、観山流を裏から支えており、なくてはならない存在だ。

 第4話では、寿一と寿限無が異母兄弟であることが明らかになった。寿三郎からその事実を告げられた寿一、舞(江口のりこさん)、踊介(永山絢斗さん)は、部屋から飛び出し、「ふざけんじゃねえぞ、クソジジイ!」と感情を爆発させたが、寿限無は身じろぎもせず話を聞き、「承知しました」と応じていた。

 その後も変わった様子を見せることがなかった寿限無だったが、秀生(羽村仁成さん)の初舞台の日、途中から姿を消してしまい……。ラストでは、寿三郎に向かって「うるせえ、クソジジイ」と言う場面が登場。桐谷さんの表情にも注目が集まり、SNSでは「最後の寿限無の顔、何度見ても桐谷健太に見えなかった」「寿限無の表情がすごかった」「最後の桐谷健太が怖すぎて演技力やばい」「桐谷健太の『うるせぇクソジジイ』のすごみが耳から離れない」「寿限無役が桐谷健太じゃなきゃいけない理由が伝わってきた」など絶賛の声が上がった。

 ドラマが始まる前に行われた会見で、「宮藤さんの作品だと僕、(映画『TOO YOUNG TO DIE!』での)緑色の鬼とか、(ドラマ『流星の絆』での)妄想しまくってる係長とか、(ドラマ『タイガー&ドラゴン』での)小さなTシャツを着ている男とか、ちょっと変わったキャラクターが多いんです。でも今回、脚本を読んで、こんな役をやらせてもらえるんだ!とすごくうれしかったことを覚えています」と話していた桐谷さん。

 磯山さんは、「確かにちょっと変わったキャラクターが多かったので、そういう意味では今までで一番普通の人を演じてもらうことになりました。でも物語が進むにつれて、全然普通ではなくなっていくのですが……(笑い)」と話す。

 桐谷さんの起用理由について、「本来、彼が持っている、優しさとか人間的な温かみが出るといいなあと思ってキャスティングしました」と説明した磯山さん。実は、企画段階から「長瀬くん企画に桐谷くんには出てもらいたい、と言っていた」と振り返り、「本人からも強く『出たい』と言われていたので(笑い)、究極の当て書きです」と明かす。

 25年ぶりに実家に戻った寿一に、「じゅいっちゃん! おかえり!」と満面の笑みで迎えるなど、穏やかで優しい姿が印象的だった寿限無。磯山さんは、「(寿限無は)とにかく寿一のことが好きで、心に邪(よこしま)なところのない人です」と表現しながら、「登場人物にはどこか自分と似ている『弱い部分』があるといいなと思っていて、寿限無もそうです。それは物語後半に出てきます」と続ける。

 ◇長瀬智也&桐谷健太は「とにかくよく話している」 第5話では寿限無の“遅めの反抗期”が…

 先日の会見で、「(長瀬さんとは)個人的な付き合いが15年ぐらいある」と明かしていた桐谷さん。「寿一と寿限無も幼いころからの間柄ということで、その空気感を自然に作れることはありがたいです。でも、そこに甘えず、もっといい空気を出せるよう一生懸命演じさせていただいています」と意気込みを語っていた。

 磯山さんによると、撮影現場では、長瀬さんと桐谷さんは「とにかくよく話している」という。「くだらない話で笑ったり、真面目なことで話し込んだりしています。西田さんに対しても、二人は本当の息子のように、直しの間もそばに寄り添っています」と話す。

 2月19日放送の第5話では、寿一と腹違いの兄弟であることが発覚した寿限無が、これまでの態度とは一変、遅めの反抗期を迎える様子が描かれる。予告動画では、寿一に向かって「親父の跡を継ぎたいなら、能で俺に勝ってみろよ!」と話す寿限無の姿が公開されている。遅めの反抗期を迎えた“寿限無”桐谷さんがどんな表情を見せてくれるのか。物語の行方とともに見守りたい。

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