広瀬すず&坂口健太郎:SPドラマ「エアガール」でCA、パイロット役初挑戦 “初共演”で互いの印象は  

3月20日放送のスペシャルドラマ「エアガール」に出演する坂口健太郎さん(左)と広瀬すずさん(C)テレビ朝日
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3月20日放送のスペシャルドラマ「エアガール」に出演する坂口健太郎さん(左)と広瀬すずさん(C)テレビ朝日

 女優の広瀬すずさん主演のスペシャルドラマエアガール」(テレビ朝日系)が、3月20日午後9時から放送される。広瀬さんが演じるのは、“戦後初のCA(キャビンアテンダント)”日本民間航空のエアガール1期生として奮闘するヒロイン・佐野小鞠。そんな小鞠と淡い恋模様を繰り広げるパイロット志望の青年・三島優輝を演じるのは坂口健太郎さんだ。本格的な共演は今回が初めてという広瀬さんと坂口さんに、互いの印象やドラマの見どころを聞いた。

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 ◇初挑戦のCA、パイロット役 撮影の苦労も

 ドラマは、中丸美繪さんの「日本航空一期生」(中公文庫)が原案。終戦後、敗戦国となった日本はGHQに一切の航空活動を禁止されており、日本人が日本の空を飛ぶことは許されていなかった。そんな苦難の時代に、日本の空を取り戻すべく奮闘した人々や、戦後初のCA=“エアガール”を目指した女性たちを描く。

 ――お二人ともCA、パイロット役は初挑戦です。

 坂口さん 今回、クランクイン前にCAの所作指導や、現役キャプテンによるフライト指南などを体験させていただきました。所作の美しさはもちろんですが、お客様に筋肉を使わせない、おしぼりや食べ物の提供の仕方など、普段自分が乗っていた時には気づかなかった細やかな気遣いを経験できました。ドラマのための経験でしたが、私生活にも通じるようなことを学べた気がします。

 広瀬さん 主人公が、自分もちょっとしか飛行機に乗ったことがないのに、お客様をご案内するシーンの感覚が全然分からなくて。素であたふたしてしまう瞬間などもありました。でも、そんな新人CAならではのリアルさというところを、どうやって表現するかは悩みましたね。

 ――衣装も当時の制服に限りなく近いものだとお聞きしました。

 広瀬さん (当時の)写真や実際の物をベースに見て作ってくださって、色味とか形とかが当時のデザインを生かしているんです。現在のCAさんの制服は、スカーフの巻き方にそれぞれの個性が出ていたり、とてもオシャレなイメージだと思うのですが、当時の制服はとてもシンプルで。実際に着用すると引き締まる気持ちでした。

 坂口さん 今回演じる三島はパイロットになるという夢を抱きながら、戦後初の日本の航空会社設立に奔走するという役どころで、やはりパイロットの制服に袖を通すと、三島としても、僕自身も自然と背筋が伸びるというか、やはり気は引き締まりましたね。

 ――撮影は昨夏に行われたそうですが、長袖の制服は暑さとの戦いもあったのでは。

 広瀬さん そこが一番大変だったかも知れません(笑い)。

 坂口さん 日差しからの逃げ場がない原っぱなどでの撮影は大変でした。日陰も暑かったですし……。

 広瀬さん 全員汗だくになりながらの撮影でした。

 ◇共演経ての印象の変化 “座長”広瀬すずは?

 ――本格的な共演は今回が初めて。共演する前と後とでそれぞれ印象の変化はありましたか?

 坂口さん 共演前は、“キュートで可愛らしい”というような世間のイメージに近いものでした。実際に共演すると、可愛らしいけどどこか格好良さを感じさせてくれる女優さんだなと思いました。「エアガール」にも広瀬さんの格好良い部分が強く出ていると思います。

 広瀬さん 共演前は、“にかー”って笑う爽やかで柔らかい雰囲気をお持ちの方なんだろうな、という印象でした。共演してみると、すごく説得力のある声をされている方だな、と思いました。ふとよりかかりたくなるようで、背中を押されている感じもあるし……。そういう気持ちに自然とさせてくださるトーンといいますか、柔らかさもありつつ、言葉に説得力も感じさせてくれます。

 ――坂口さんから見た“座長”広瀬さんの姿はどう映りましたか?

 坂口さん 女優さんって背中で引っ張る方だったり、いろいろなタイプがあると思うのですが、すずちゃんはそこにいてくれるだけで周りが動きたくなってしまう。自然とそういう気持ちにしてくれる方だな、と思います。(広瀬さんが)ほかの共演者の方とお話ししている所も度々現場で見たことはあるのですが、終始現場に“軽やか”というか、良い雰囲気が流れているのを感じました。

 ――最後に、ドラマの見どころをお願いします。

 広瀬さん 「エアガール」は、私が演じる小鞠だけでなく、さまざまな人々のぶつかり合いや、悔しさがあふれる瞬間が描かれています。現在、難しい状況の中で人のエネルギーを感じる瞬間がどんどん失われていっているなと感じるのですが、この作品が皆さんの何か行動を起こすエネルギーに変わるものになったら良いな、と思います。

 坂口さん 現代は「失敗させない、失敗自体が悪」といった風潮もあると思うのですが、この作品で描かれるのは、さまざまな失敗があった時代です。失敗から立ち上がる人々のパワーから、少しでも元気を受け取っていただければうれしいです。

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