オクラ~迷宮入り事件捜査~
第11話 バディ終焉!最後のねつ造
12月17日(火)放送分
4月25日からTBSの「日曜劇場」(日曜午後9時)枠で始まる連続ドラマ「ドラゴン桜」。本作は“落ちこぼれ”の高校生たちが東大入学を目指し成長していく物語で、劇中には東大入学のためのクラスとして“東大専科”が登場する。そこに加わることになる生徒の一人・早瀬菜緒を演じるのが、女優の南沙良さん(18)だ。南さんは今作が民放連ドラ初出演となり、自身とは真逆だという明るい役どころで“壁”突破に挑む。「自分の中の一番明るい部分を引っ張り出して頑張っています」と語る撮影の様子や、共演者の印象、20歳に向けての目標などを聞いた。
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南さんは2017年公開の映画「幼な子われらに生まれ」で女優デビュー。その後、主演を務めた2018年公開の映画「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」で高い演技力を評価され、報知映画賞新人賞やブルーリボン賞新人賞などを受賞。2022年のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」への出演も決定しており、期待の若手女優として注目を集めている。
そんな南さんが今作で演じるのは、「今どきの女子高生で、明るく無邪気で可愛らしい」と語る早瀬菜緒だ。南さんは菜緒と自分は正反対だといい、「私は普段からテンションが高いタイプではないので、自分の中の一番明るい部分を引っ張り出して頑張っています」と話す。
加えて、南さんは菜緒のような明るい役柄に挑戦するのも初めてだという。「自分でもどこまでテンションの高さを引き出せるのか、とにかく未知数でした」と明かしながらも、演じることへの恥ずかしさや不安はなく、「自分がこの役をどう表現するのか、想像がつかないからこそ現場に入るのが楽しみでした」と期待が勝っていた様子。そう語る姿からは芝居を楽しむ“女優力”の高さがうかがえる。
今作では「日曜劇場」枠で数々の名作を生み出したことでも有名な、福澤克雄監督が演出を務める。南さんは監督から「『生徒の中であまり無邪気なキャラクターがいないから、場を盛り上げられるように頑張れ』と言っていただきました」と話し、現場では「もっと明るく、もっと無邪気に」と指導を受けているという。
自身の中にある“明るさの壁”突破に挑む一方、南さんは早瀬菜緒を演じる上で「皆さんに共感できるポイントを作れたら」と役への思いを語る。「菜緒は悩みがないことが悩みというか、一つのことに打ち込めないのが悩み。でも、『頑張りたくても頑張れない』という気持ちはきっと誰もが抱えているものだと思うんです。視聴者の方にもそういったところを共感していただけるようにお芝居していきたい」と、真っすぐな瞳を見せた。
南さんが取材に応じてくれたのは、撮入して間もないころ。生徒役の人気グループ「King & Prince」の高橋海人さん、平手友梨奈さん、加藤清史郎さん、鈴鹿央士(おうじ)さん、志田彩良さん、細田佳央太(かなた)さんとはまだ共演シーンが少ないというが、関係性が深まる前の“今”の印象を聞いてみた。
「高橋さんは他の方とお話ししているのを見て、ふわふわとした独特の空気感があると思いました。志田さんはスキップができないと聞いていて、勝手に可愛らしい方なのかなと(笑い)。鈴鹿さんはご自身で緊張しいとおっしゃっていたので、私と通じる部分がありそうです」と、それぞれについて明かす。
細田さんについては、映画「町田くんの世界」でのイメージがあったいい、「すてきなお芝居をされる方だなと思っていたので、ご一緒できるのが楽しみでした」と告白。「ただ、ビジュアルがガラリと変わられているので、現場でお会いしたときにとても驚きました」とも話していた。
加藤さんとは映画「太陽は動かない」で共演経験がある。南さんにとっては「お兄ちゃんみたいな存在」だといい、「今回の現場でもすごく話しかけてくださったり、居心地の良い空気を作ってくださるんです」と安心感があるようだ。
取材当時、唯一「同じシーンが多い」と話していた平手さんとは会話をする機会も多く、「可愛らしくて無邪気な方」と印象を語る。「待ち時間に一緒に絵を描いたり、散歩したりしました」と距離の近さもうかがえた。自身で人見知りだという南さんは、今後、同じシーンが増えるだろう生徒役キャストと「打ち解けられたらいいなと……」と、少し恥ずかしそうに口にしていた。
ドラマでは、それぞれに事情を抱えた生徒たちがもがき、葛藤する姿も描かれる。現在18歳の南さんにも悩みはあるのだろうか。そう質問すると、「自分の制服姿を見るのが少し恥ずかしいんですよね……(笑い)」と、ちょっぴり意外な答えが返ってきた。
「実は中学からずっと私服の学校に通っていて、制服を着る機会が少なかったので、自分自身が見慣れていないというか。だから何となく自分の制服姿を見ると浮いている気がしちゃうんです」と、愛らしい素顔をのぞかせた。
最後に、20歳に向けてどんな女優を目指したいか尋ねた。南さんは「いろいろな表現ができる女優になりたい」といい、「型にはまらないでいたいですし、今回の『ドラゴン桜』のように、自分とは真逆のキャラクターも演じていきたい。お芝居以外にも多くのことに挑戦していけたらと思っています」と目標を語ってくれた。「ドラゴン桜」で“壁”突破に挑み、また新たなキャリアを積み上げるだろう南さんの成長がこれからも楽しみだ。
※高橋海人さんの「高」は「はしごだか」。