中島健人:8年間“主演街道”まっしぐら 座長として魅せる“華”と“熱”

 今年でデビュー10周年を迎える人気グループ「Sexy Zone」の中島健人さん。記念すべきアニバーサリーイヤーに、動画配信サービス「Netflix(ネットフリックス)」が企画・製作する映画「桜のような僕の恋人」(深川栄洋監督、2022年公開)に主演することが決定。さらに先日、7月期の連続ドラマ「彼女はキレイだった」(カンテレ・フジテレビ系、火曜午後9時)で小芝風花さんとダブル主演を務めることも発表された。中島さんはこれまで出演した全ての映画で主演。ドラマにも2013年からほとんど主演で抜てきされ続けている。そんな中島さんの“座長”としての魅力はどんなところにあるのだろうか。

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 ◇華やかさで生む“主人公感” “ヒーロー色”の強さも

 ジャニーズとしての中島さんといえば“王子様”という印象を持つ人も多いだろう。容姿端麗で、次々と繰り出す甘いセリフや、年齢性別を問わない“神対応”など、華やかでキラキラとしたイメージだ。そしてその要素は演じる役柄にも反映されてきた。

 例えば、2016年に公開された映画「黒崎くんの言いなりになんてならない」では、「黒悪魔」と恐れられるほどのドSだが、時折優しい面を見せる黒崎晴人を好演。教室で突然ヒロインの耳を噛(か)む“耳カプ”といった刺激的なラブシチュエーションの数々に、持ち前の端正なルックスがよく映え、さらには視線や指先の動きなど細やかな表現で世の女子たちをキュンキュンさせた。

 一方、自身初主演となった2013年の連続ドラマ「BAD BOYS J」(日本テレビ)では、不良グループ「極楽蝶」のリーダー・桐木司を演じた。強大な勢力がひしめき合う広島を舞台に、不良たちの熱く激しい青春模様を描いた物語で、司は仲間を守るためなら自分より格上の相手にも果敢に立ち向かっていくキャラクターだった。

 また、2018年のスペシャルドラマ「ヒーローを作った男 石ノ森章太郎物語」では、大切な人の死に直面しながらも、偉大なマンガ家へと成長した石ノ森章太郎役に抜てきされた。誰かを救う、誰かの憧れになる……、ある種浮世離れした“ヒーロー色”の濃い役どころにも、本人の持つきらびやさがより説得力を与えていたように思う。中島さん自身の“華”が、物語の中心となる主人公にうまくマッチしているのだ。

 ◇誰よりも熱く… 役、作品へのストイックな向き合い方

 華やかなイメージの強い中島さんだが、目標に向けてストイックに取り組む熱さも持ち合わせている。古味直志さんのラブコメマンガが原作で、中条あやみさんとダブル主演した2018年の映画「ニセコイ」では、演じる一条楽に少しでも容姿を近づけるため、Sexy Zoneのコンサートツアーと並行して6キロほどの減量を行った。

 「King & Prince」の平野紫耀さんとダブル主演を務めた昨年のドラマ「未満警察 ミッドナイトランナー」(日本テレビ系)では、新型コロナウイルスの影響で撮影休止となったが、平野さんと共にキャスト、スタッフ全員に手紙を書いて激励。さらに、中島さんからの企画書を基にドラマと連動したリモート動画企画も展開された。

 放送当時、藤村直人プロデューサーに行った取材では、中島さんは自粛期間中、ドラマの宣伝についても自分が俳優としてできることを考えていたという。コロナ禍でも実現できるようにと、中島さんからリモート形式を提案され、藤村さんは「リモートであれば撮影の合間にも進められますし、監督、プロデューサー一同感動しました」と語っていた。

 ストイックに、真摯(しんし)に、役や作品に誰よりも情熱を注ぐ。中島さんが主演に選ばれ続ける理由には、“とことん向き合う”姿勢も関係しているのかもしれない。

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 2013年のドラマ「BAD BOYS J」と、その劇場版「劇場版BAD BOYS J ~最後に守るもの~」から約8年間、主演として存在感を示し続ける中島さん。“華やかで熱い”パワーを武器に、“主演街道”を突き進んでいく彼の背中を、これからも追いかけたい。

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