名探偵コナン
#1146「汽笛の聞こえる古書店4」
12月21日(土)放送分
BANDAI SPIRITS(バンダイスピリッツ)のブランド「TAMASHII NATIONS(魂ネイションズ)」とマーベル・コミックスのコラボプロジェクト「TECH-ON AVENGERS(テック・オン・アベンジャーズ)」。マンガ「鉄のラインバレル」「ULTRAMAN」などの清水栄一さんが手がけたヒーローのデザインが公開、アイアンマンのフィギュア「S.H.Figuarts アイアンマン(TECH-ON AVENGERS)」が2021年に発売されることも発表され、SNSで「格好いい!」などと話題になっている。BANDAI SPIRITSの担当者に“構想10年”というプロジェクト誕生の裏側、こだわりを聞いた。
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「TECH-ON AVENGERS」は、安藤賢司さん、五島純さんがヴィランのキャラクターデザイン、関西リョウジさんがストーリーコンセプトを担当。清水さんと下口智裕さんがカバーアートを描くコミックス「TECH-ON AVENGERS #1」(MARVEL Comics)が8月11日に発売される。
同プロジェクトが、BANDAI SPIRITS社内で始動したのは2011年で、同社が企画し、マーベルに提案した。マーベルはこれまでもさまざまなコラボもあったが、「TECH-ON AVENGERS」は、玩具を中心に発信するのが特徴で「ほかではできない日本の玩具メーカーならではの新しさ、スタイリッシュさ」を目指した。
ロボットフィギュアを担当していたスタッフ、設計者が参加するなど、アメコミフィギュアの枠にとらわれず、さまざまなクリエーターと共に自由な発想でデザイン案を提案した。日本の特撮をイメージしたデザインなどさまざまな方向性を探る中で、最終的に「この企画ならではの個性を考え、日本の玩具らしいギミックと洗練されたスタイル感を持つパワードスーツのデザインを追求する方向性」に決まったという。
清水さんがデザインしたアイアンマンは、トニー・スタークの開発した新たなパワードスーツという設定で、確かに新しく、スタイリッシュだ。新しさの中でもアイアンマンのデザインから大きく逸脱しているわけではない。
「日本らしい解釈もあり、日本のアニメなどが築いてきた格好よさ、アイアンマンの格好よさがバランスよく混ざり合っていると感じています。立体にすると、面構成が複雑で、デリケートで抑揚もあり、日本のクリエーターらしい機微の細かさも感じます」
デザインの自由度の高さも魅力だ。未発表のデザインの一部を見ることができたが「ここまで大胆にアレンジするのか……」と驚かされた。マーベルとBANDAI SPIRITSの“お家芸”が見事に融合したからこそ、ほかにはないデザインになった。
「BANDAI SPIRITS、マーベルの2社で企画の骨子を作り、日本のクリエーティブをリスペクトしていただけたからできたと感じています。ヴィランのデザインにしても『S.I.C.』シリーズ(芸術美に焦点を当てたフィギュアシリーズ)のような立体化を想定したデザインになっています」
フィギュア本体に目を向けると、脚部にダイキャストを使用し、アイアンマンのメタル感を表現するなど細部までこだわり抜いた。
「これまで弊社が展開してきたマーベル関連のフィギュアとは設計思想を変えています。これまでさまざまなブランドで蓄積してきたノウハウを生かし、強度保持のためのダイキャストや可動範囲を拡大、ポージングの安定性を実現しました。玩具のためにデザインしているので、プレーバリューもピカイチです」
「TECH-ON AVENGERS」の大きな特徴としてDHー10がある。アイアンマンは、飛行メカのようなパーツを背中に装着する。「玩具メーカーだから提案できたギミックだと思います。ただデザインが変わったアイアンマンではなく、ギミックにひも付けた提案をしたかった」とこれまでさまざまなキャラクターのフィギュアを手がけてきたBANDAI SPIRITSの“お家芸”が遺憾なく発揮された。
キャプテン・アメリカのフィギュアのデザインも公開されており、今後の展開も気になるところで「“アベンジャーズ”と言っていますし、続々と展開していきたい」というから期待が高まる。
価格も気になるところだが「社内でも議論があったのですが、まず一回手に取って遊んでいただきたい!という思いで、他商品と比較してもお手ごろな価格に設定しました」と第1弾のアイアンマンは、税込みでも1万円以内に抑えた。フィギュアを手に取ってみれば、BANDAI SPIRITSの“本気”を感じることができるはずだ。
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2024年12月22日 21:00時点
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