神山健治監督:「スター・ウォーズ」アニメ制作に喜び 「無邪気な13歳の子供に戻った」 

「スター・ウォーズ:ビジョンズ」のキックオフイベントの様子
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「スター・ウォーズ:ビジョンズ」のキックオフイベントの様子

 人気SF映画「スター・ウォーズ」シリーズのアニメプロジェクト「スター・ウォーズ:ビジョンズ」のキックオフイベントが7月14日、恵比寿ガーデンプレイス ザ・ガーデンホール(東京都目黒区)で開催された。日本のアニメ制作会社が全9作のオリジナル短編アニメを制作するプロジェクトで、神山健治監督ら短編アニメの監督が登場した。神山監督は「13歳で『スター・ウォーズ』を初めて見た時に、僕は『スター・ウォーズ』を作る人になろうと思ったんです。(作品を)作れることになって喜びしかないというか、無邪気な13歳の子供に戻って作れたようなところがありますね」と喜びを語った。

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 神山監督が手がけた短編「九人目のジェダイ」は、プロダクション I.Gが制作。「スター・ウォーズ」シリーズの完結編「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」(J・J・エイブラムス監督、2019年公開)のその後の世界を舞台に、ライトセーバーとジェダイの再生が描かれる。神山監督は「僕が『スター・ウォーズ』を最初に見た時、銀河の名もなき青年が大海原に旅立って冒険を繰り広げるところが魅力の原点だと思ったので、別のキャラクターで銀河へ旅立つ冒険譚を描けたら面白いんじゃないかと思いました」とコメント。

 神山監督は同作で「久々に作画のアニメに挑戦した」といい、「作画のよさを今回は前面に出そうと考えていたので、手描きでキャラクターが生き生きと動く魅力を画面に出せたんじゃないかと思います」と手応えを語った。

 「スター・ウォーズ:ビジョンズ」は、プロダクション I.G、ジェノスタジオ、スタジオコロリド、神風動画、キネマシトラス、サイエンス SARU、トリガーのアニメ制作会社7社が、それぞれオリジナル短編アニメを制作するプロジェクト。イベントには、神山監督のほか、五十嵐祐貴監督、木村拓監督、水崎淳平総監督、垪和等監督、チェ・ウニョン監督、アベル・ゴンゴラ監督、今石洋之監督、大塚雅彦監督という各短編作品の監督が集結した。

 ジェノスタジオ制作の短編「のらうさロップと緋桜お蝶」を手がけた五十嵐監督は、同作が初の監督作品で、「ジェノスタジオの親会社のツインエンジングループからコンペの話を伺うところからスタートして、『コンペ受かりました。あなたは明日から監督です』みたいなことになって(笑い)。スタッフなどゼロから作ってきたというのが、ほかのスタジオとの違いだと思います」と語った。

 同じく今回のプロジェクトで初めて監督を務めたという木村監督は、ロックバンド同士の友情が描かれる短編「タトゥイーン・ラプソディ」を手がけた。木村監督は、同作でスタジオコロリドと初めてタッグを組み、「シンプルな線で表現されるデザイン性、色彩過多な表現といったスタジオコロリドさんらしさが存分に出ている作品になっているかと思います。比較的若いスタッフが多いので、新しい世代が作る『スター・ウォーズ』というフレッシュさも出てるんじゃないかなと」と見どころを語った。

 「スター・ウォーズ:ビジョンズ」は、9月22日から動画配信サービス「Disney+(ディズニープラス)」で配信される。

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